2May
吉祥寺におけるマンションの売却時のの査定額については、需要と供給のバランスとれていることもあり、おおむね安定しているようです。
あらゆるメディアのアンケートでも、常に「住みたい街ランキング」の上位に入る吉祥寺は、今後も東京の不動産市場の中では安定した地域の一つとなることでしょう。
ここではそんな吉祥寺でのマンション売却を検討している人に向けて、役に立つ不動産の動向について書いてみたいと思います。
賃貸マンション入居者は、女性&若者の比率が高い
吉祥寺に多くの賃貸マンションを持っているある不動産会社のデータによれば、吉祥寺の賃貸マンションの入居者は、女性と若者の比率がとても高いようです。
男女の割合では女性が6割、年齢層で見ると20才~39才の層が全体の7割となっています。
また、単身者の割合が大きいというのも特徴で、東京都全体では単身者の割合が45.71%なのに対して、吉祥寺のある武蔵野市では50.02%と、東京都全体にに比べて1割増しになっています。
実際、上記不動産会社の賃貸マンション入居者でみても、吉祥寺駅付近の企業に勤務するサラリーマンの方や付近の大学に通う大学生などがほとんどを占めるようです。
武蔵野市の単身者の割合は50.02%ですが、吉祥寺だけに限ってみると、52.14%とさらに高くなっています。こうしたデータを見ると吉祥寺は東京の中でも、一人暮らしの割合がかなり高い地域と考えていいでしょう。
このような情報を把握していると、マンションを売却する時にもご自身の物件がこの地域でどれだけのニーズを持っているか正確に把握することができます。そして、より適正な価格で売却をできるようになるでしょう。
マンションの需給バランスの変化がない吉祥寺
吉祥寺ではマンションを売却する時の価格は、他地域に比べて安定しています。その理由は、マンションの需要と供給のバランスが、年を経てもそれほど大きく変化していないからです。
需要と供給のバランスを見るときに必要な数値は、空室率です。空室率が高いほど供給過剰(マンションが余っている)、低いほど需要過剰(マンションが足りない)ということになります。(以下、データは総務省の「住宅・土地統計調査」を参考にしています)
吉祥寺(武蔵野市)の空室率は、2008年時点で約7分の1。これは東京23区の約6分の1と比較すると、若干いい数字です。といっても、杉並区など吉祥寺より空室率が低い地域もあるので、吉祥寺がずば抜けていいというわけでもありません。
しかし、吉祥寺はこの空室率の数字がずっと安定しています。たとえば23区全体で見た場合、2003年~2008年の間で、マンションの数は7.5%増え、空き家の数は4.3%増えました。
どちらも同じ割合で増えたのなら、需給バランスが変わっていないということになります。しかし、供給の方が3%以上多くなっているので、23区はいま供給過剰状態になっているわけです。
個別の区で見た場合はかなりひどい地域もあります。たとえば杉並区はマンションが14.3%増え、空き家は4.6%増えています。両者の差は約10%で、この5年間の間に、大幅に供給だけが増えたということになります。
これに対して、武蔵野市の場合はマンションの増加率が0.6%、空き家の増加率が1.7%と、両者の差は1.1%にとどまっています。
23区全体の3分の1の変化なので、この5年間、吉祥寺のマンションの価値はかなり安定していたと言えるでしょう。当然、このことからマンション売却の際の相場も安定しているとみていいでしょう。
空室率が高くなっている分、売却価格そのものはやや下がったはずですが、それでも不動産市場全体でみるとかなり安定している数値といえいます。
このようにその地域の不動産市場が安定していると、今後の売却価格を予想しやすくなります。それが、吉祥寺の魅力でもあります。
過去の売買事例をもとに、かなり高い精度で売却時における値段の目安をつけることができるでしょう。
逆にいえば、いま吉祥寺で投資用マンションを持っている方が、このまま持ち続けて高値になった時に売却しようと思っても、あまり期待は出来ないということになります。
現時点での売却価格がそのままその後も続くことを前提として、売却するかしないかを考えるのがいいでしょう。
吉祥寺マンションの賃料相場は?
マンション売却を売却するときの査定額の目安は、賃貸相場からあるていど推測することも出来ます。ここで、しっかりと賃貸相場の知識を身に着けてご自身のマンション売却の際の参考にしてください。
賃料相場は周辺地域より高い
吉祥寺におけるマンションの賃料相場はこのエリアの他の地域より高くなっています。たとえば吉祥寺駅と同じ沿線には西荻窪駅がありますが、双方の駅周辺の賃料相場を比較すると、1平米あたり約160円違います。
パーセントに直すと大体5%くらいの違いですが、それでも同じ沿線ということを考えると、けっこう大きな違いだといえます。
築年数の影響が他の地域より大きい
吉祥寺の物件は、築年数が古いと他の地域よりも賃料が下がりやすい傾向があります。理由としては、女性や若い世代の方が多く住むため、物件の外観や新しさに対して敏感だからです。
特に吉祥寺という街の名前にステータス性を感じている方も多く、そうした方にとっては、この街に住むならおしゃれで新しい物件に住みたい、というニーズが強くあるようです。
そのため、他地域よりも物件の築年数が賃料に反映されやすくなっている、というわけです。
ということは、マンションを売却する際にも、あまり年数が経った物件はやや不利になるということです。吉祥寺でマンションの売却を考えている方は、他の地域以上に、物件が古くなる前の売却を進めた方が賢いかも知れません。
駅からの徒歩分数も相場に反映されやすい
吉祥寺は現在、駅前の再開発が活発に進んでいます。もともと便利だったこのエリアの駅前ですが、それがさらに便利になるということで、駅から近い場所の価値がますます上がっています。
つまり、駅から近い物件と遠い物件の「格差」が大きいわけで、物件が駅から徒歩何分であるかが賃料に反映されやすくなっています。
このため、マンションをを売却する場合も、駅から近い物件の場合はかなり有利と言えるでしょう。
リノベーションによって付加価値をつけて売却する
吉祥寺に住もうとする方は、物件のおしゃれ度に敏感な方が多いです。そのため、他の地域よりも物件のリノベーションによって付加価値をつけることで、高く売却しやすい傾向があります。
そのため、築年数が古かったり駅から遠かったりという理由で、高い査定額が期待できない物件でも、リノベーションによって、有利な価格での売却を進めるということが可能になるわけです。
もちろんリノベーションは費用もかかりますし、手間もかかります。
リノベーションによって売却価格が高くなっても、リノベーションのコストが取り返せないということであれば本末転倒ですが、そういう選択肢があるということも覚えておきましょう。
リノベーションはやり方次第で、少ない投資でもかなり魅力的な部屋に変身させることができます。この辺は、依頼する業者やデザイナーの腕次第となりますので、口コミなどを利用して、腕のいい業者やデザイナーを探すようにしましょう。