ダンスパフォーマーという肩書のアーティスト~ホナガヨウコの魅力
ダンスパフォーマーという肩書きで活動しているアーティスト「ホナガヨウコ」はダンスと演劇の中間にあるような作品を作ったり、ミュージシャンとコラボレーションしたり、モデルをやったりと実に多彩な活動をしています。
一見あれもこれもとやっているマルチアーティストに見えますが、よく見れば一貫した姿勢があります。
ジャンルにこだわらない彼女にとってのパフォーマンスとは何かということを考えれば、あなたはその本質に気づくことができるかもしれません。
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可愛くて見やすい現代ダンス?彼女の企画の魅力
上の画像を見れば分かるように、ホナガヨウコの作品はポップで可愛く少女的な作品が多く、そのキャッチーな演出や踊りは多くの人を虜にしています。
作品自体は、完全に理解するには多少難しいものですが、わからなくても楽しめるだけの動きやことばがいろいろな場面に散りばめられているため、つまらなく感じることはありません。
衣装にもこだわっています。お洒落なドメスティックブランドから服を提供されていることも多いのです。次の画像にあるように、ただダンサーやアクターたちの格好を見ているだけでも、十分に面白味を感じることができるでしょう。
モデルに作曲にラジオ!とどまるところを知らないマルチな活動
服装に力を入れることは、本人がモデル業も行っていることが関係しているかもしれません。彼女はほかに作曲やラジオでの活動もしています。その活躍の場には限りがなく、いろんな形で仕事をしています。
ジャンルの垣根を越えて、あまりにも多彩に働いているため、何を目指しているのかわかりません。人によっては、俗にいうマルチアーティストというもので、あれもこれもと信念を持たずにいろいろ手を出しているだけのように見えることでしょう。
よくよくしっかり観察してみると、ある一つのことにこだわり行っていることがわかります。
天性のポップネス!?人を惹き付ける才能がもたらす効果
たとえば、上の画像はコンセプトショップ「アトリエ・ドゥ・サボン」とのコラボレーション・パフォーマンスの一部です。
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ファッションと可愛い振り付けを前面に押し出した作品となっており、ダンスに興味がない人でも、通りがかったときには思わず目に留めてしまう魅力があるでしょう。
一方、こちらは武蔵野美術大学美術館で行った踊りですが、朗読や舞台装置を効果的に用いた演出がなされており、芸術性を持たせつつも一見の観客を飽きさせない構成になっています。
アートにおいて、芸術的な面白さを失わずに初めての人でも楽しめるポップさを演出するのはとても難しいことです。両方を絶妙のバランスで保っているホナガヨウコの作品は、人を集めるという点で大きな役割を果たしているといえるでしょう。
講釈よりも感覚にうったえるものを!楽しめる表現への思い
ほかにもカフェでダンスをメニューとして注文してもらったり、教育テレビの1コーナーで振り付けをしたりと、いずれにしてもだれもが楽しくなんとなく見られるという点で活動の内容は共通しています。
ホナガヨウコが「ダンサー」ではなく「ダンスパフォーマー」と自ら名乗って活動する理由とはなんでしょう。
それは彼女が自らの活動をアートとしての面白さだけを追求したマニアックなものでなく、みんなが楽しめるものにしたいと思い、難しく考えるよりも直感的に人の心を動かしたいと考えているからではないでしょうか。
とっ付きにくさを解消?音や服を用いて没入しやすく!
以上のことを踏まえたうえで、いままでに発表した作品を振り返ってみると、すべての仕事に納得がいくように思えます。
「音体パフォーマンス」と称したミュージシャンとコラボレーションしたダンスも、音楽の感覚的な楽しさや味わいを利用して観客にうったえかけるものです。
さらにドメスティックの衣装を用いたり可愛い振り付けにしたりするのも、ダンスが持つメッセージ性を読み取りやすくするため、考えることに抵抗をなくすためのアプローチと考えられるでしょう。
彼女にとって、すべてが「パフォーマンス」というジャンル
すべてのことから導き出される答えは、ホナガヨウコが自分の作品を観客に見てもらうとき、最適と思われる方法を選んでいるだけということです。直感で理解してもらうのに必要な「これ」という感覚を引き出すために欠かせない要素です。
見ている側からすると多種多様で統一感がないように思われる表現も、本人にとっては、ある一つの感覚を呼び起こすのに最も適したパフォーマンスを行っているに過ぎません。
要するに、モデルも作曲もダンスも演劇も、彼女にとっては一つの「パフォーマンス」というくくりであり、自分を表現するための一ジャンルだといえるでしょう。
モデル、作曲、ダンスの振り付け、演劇など一つのジャンルにこだわらず活動する「ホナガヨウコ」。本人にとっては、それぞれが異なる分野だという意識はないのかもしれません。
彼女にとって、すべてはそのときどきに伝えたいメッセージを乗せた「パフォーマンス」であり、自身を表現する「方法」なのではないでしょうか。
だからこそ「ダンスパフォーマー」を自称し、活躍の場を限定せず、いろいろなところでポップかつキュートな作品を作り続けているのでしょう。
キャッチーさと芸術性を両立させた表現が、今後どうなっていくのか、突き詰めた先にどうなるのか、ますます目が離せません。
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