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水彩画を始めてみませんか?~まずは水彩色鉛筆・アクリル絵の具から

2014.08.14

水彩画を始めてみませんか?~まずは水彩色鉛筆・アクリル絵の具から はコメントを受け付けていません

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新しく始める趣味として「水彩画」を候補に入れている方も多いでしょう。

私はプロのイラストレーターなので、水彩画もある程度かじっています。

ここではその経験から、本やサイトではあまり語られていない「これを知っていると水彩画を習得しやすい」というポイントを紹介します。
(画材の料金などは、Amazonなどで検索すれば一発だと思うので、そういう話は今回は省きます)

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とにかくたくさん描くのが一番

JR萩駅舎の水彩画
水彩画を習得するにあたって一番大切な事は「とにかくたくさん描く」ということです。
絵を仕事にしている人のほとんどが、初心者の方にはこういうアドバイスをするはずです。

他のアドバイスをする人は、そのアドバイスによって自分の教室に通ってほしいかったり、講座を受講してほしいなどという下心があるのかも知れません。

もちろん、たくさん描くには時間が要ります。
それだけ時間をかけるくらい絵が好きかどうかが、その人の人生の中で絵の位置づけが決まってしまいます。

それでは、ここからは水彩画習得のための具体的な話をします。

まずは水彩色鉛筆から

水彩色鉛筆というのは「水に溶ける色鉛筆」です。
つまり「普通に色鉛筆で描く→その後で水で溶かす」という形で水彩画を描くわけです。

最初からいきなり絵筆に含んだ絵の具だと、なかなか思い通りに色を配置できないものです。
しかし、色鉛筆なら多少失敗しても絵の具より修正がしやすいので、初心者の方でも描きやすいです。

そうして色鉛筆でその絵の中の色をしっかり「配置」し終わった後、最後にそれを溶かすだけというスタイルにすれば、それだけでだいぶ描きやすくなります。

もちろん、「溶かす技術」もまたあるのですが、それでも少しずつ慎重に溶かすようにすれば、大失敗することはありません。
(そもそも、私に言わせれば絵に失敗などないのですが)

アクリル絵の具の方がやりやすい?

初夏の海を描いた絵
いくらでも修正できるという点では、水彩絵の具よりアクリル絵の具の方がやりやすい、という意見もあります。
(実は、私もそう思っている一人です)

アクリル絵の具は「すぐ乾く油絵の具」のようなものです。
高校で美術を選択した方は、使ったことが多いと思います。

油絵の具は水彩絵の具と違い「いくらでも上書きができる」絵の具です。
しかし、乾くのに数日かかってしまいます。

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アクリル絵の具は「いくらでも上書きできる」という油絵の具の特徴は維持したまま「すぐに乾く」という特性を持っています。
そして、乾いた後は濡れても溶けたりしません。

(そのことは、洗い忘れたパレットや絵の具が固まってしまうというデメリットにもなり、大変なのですが)

後始末さえしっかりすれば、アクリル絵の具は水彩絵の具とさほど変わりません。
上書きできるという点でむしろ水彩絵の具より初心者向けな気さえします。

値段は水彩絵の具よりやや高いですが、趣味にかけるお金として考えれば大した金額ではありません。
ちゃんとしたセットでも、6000円程度で買えます。

水彩絵の具の大体2倍くらいの相場ですが、その差額分、描きやすさを買ったと思えばいいでしょう。
水彩絵具を使っていて「失敗できないやりづらさ」を感じたら、アクリル絵の具を試していただくこともおすすめします。

「大人の塗り絵」から入るのもあり

駅構内を描いた水彩画
絵を描く時、多くの方がつまずくのはやはり「デッサン」でしょう。
デッサンはプロの漫画家でも結構狂っていることがあるくらいなので、初心者の方ができなくても仕方ありません。

デッサンは自信がないけど、絵の具をぺたぺた塗る感覚を楽しみたいという場合には、「大人の塗り絵」から始めるのもおすすめです。
これは名前通り、大人向けの「ハイレベルな塗り絵」です。

世界遺産や浮世絵などの複雑なモチーフが線画で描かれていて、その線画の上に色を載せていきます。
書店でもネットでもたくさん売られていますし、「水彩絵の具がセット」というものもあるので、こうしたセットを選べば絵の具を選ぶ手間も省けます。

「困難は分割せよ」
これはデカルトの名言ですが、趣味でも仕事でも「困難は分割する」ということを意識すると、意外と簡単に壁を超えられるものです。

水彩画の場合は、大きく分けて「デッサン」「彩色」という2つの困難があるわけですが、大人の塗り絵の場合は「彩色」だけでいいので、難易度が半分なのです。

こうした大人の塗り絵で「彩色」をまずクリアします。
その状態で普通の水彩画に挑めば、今度は「デッサン」の壁を超えるだけでいいので、こんどは「壁が半分」の状態で挑めるわけです。

これは水彩画だけではなく、すべてのことで言えることです。
たとえばバイオリンの演奏の場合、先に大正琴(ヴィオリラ)の「弓奏」をすることで、「まず右手だけクリアする」というやり方があります。

これについては別の記事で詳しく書いたので、興味がある方は最下部からジャンプしてください。

何にせよ、このように「分割して1つずつクリアする」ということをすれば、超えられない壁はありません。
(最初の目標が、よほど無理なものでない限り)
里山の初夏を描いた絵


以上、水彩画の始め方を紹介しました。
これから水彩画を始めたい方や、始める方に教える立場の方など、ご参考にしていただけたら幸いです。

(バイオリンの記事はこちらです。↓)
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