ストレスがたまると、人はやる気を失いがちになるものです。
そのためか、近年は部屋を片付けられなくなる人が増えてきました。
いわゆる「汚部屋」「ゴミ屋敷」と呼ばれるような住居に住んでいる人たちです。
こうした汚部屋の住人が引越しをしようと思った時に、依頼をうけた引っ越し業者は、果たしてし仕事を引き受けてくれるのでしょうか?
実際のところ対応は業者によりケースバイケースで、主に3通りの対応があるようです。
絶対に汚部屋は引き受けてくれない会社もあります
引越し業者の仕事は家具や家電などを転居先まで運ぶことです。
オプションサービスで、衣類などの梱包や作業後の部屋のクリーニングなどを請け負う会社もありますが、あくまでもメインの仕事は荷物の移動となります。
汚部屋のゴミ整理などは、本来の引越し業者の業務ではありません。
ゴミと荷物の区別がされていないものを運び出すことはできませんので、汚部屋の依頼を拒否する業者も少なくないのです。
片づけをする業者を紹介してくれる引越し業者もあります
自社では対応できないものの、片付けを専門にする便利屋のような会社を紹介してくれる引越し業者もあります。
老人が孤独死したり、独身者が突然死したような場合には、親族がその部屋の荷物の引き取りを、引越し業者に丸投げで依頼するケースがあります。
そうした場合、引越し業者としても部屋をいったん片づけてからでないと本来の作業ができないため、事前に片づけ専門の業者に依頼して整理してもらうのです。
上記のようなケースでなく、単に自分の部屋を片付けることができないという汚部屋の住人からの依頼でも、同じように対応してくれるはずです。
当然ですが、引っ越し業者と片づけ業者はまったく別の会社ですので、それぞれに料金が発生します。
片付けの業者は引越し業者の下請けのような形で作業するわけではなく、あくまでも紹介を受けただけですので、窓口的にも依頼者が直接行うことになるわけです。
結局、2社とやり取りすることになるわけですので、便利屋などに自分で直接片付けを依頼しても、結果的には同じことになります。
オプションサービスとして、汚部屋の片付けも引き受ける場合もあります
大手の引っ越し業者の中には、オプションサービスとして不用品の引き取りやハウスクリーニングも行なう会社があります。
このような会社の多くは、基本的には汚部屋にも対応してくれるはずです。
荷物の整理から廃棄、必要な荷物の梱包と移動まで、お金さえ払えば汚部屋すべて全部丸ごとお任せすることが可能です。
ただし、汚部屋に散乱した荷物の中で、どれが必要でどれが不用なものなのかは自分で正確に伝える必要があります。
また、うずたかく積まれた洋服が、きれいに整理整頓されて新しい部屋に移動になるとは限りません。
くしゃくしゃの服がそのままダンボールに放り込まれ、新しい部屋にもくしゃくしゃのまま運び込まれるということもあり得ます。
ある程度自分で片づけるという気持ちがないと、新しい部屋もすぐに汚部屋化してしまいます。
尚、汚部屋に埋もれた不用品の中に使える家具類などがあれば、有料で買い取ってくれるケースもあるかも知れません。
リサイクルショップと提携して、不用品の買取りをしている引越し業者もあるからです。
まずは見積もりに来てもらって相談すると良いでしょう。
小さな部屋なら便利屋にお任せという方法も
汚部屋といっても独り暮らしで荷物があまりない場合には、便利屋に部屋の片づけと引っ越しを丸ごと任せるという手もあるでしょう。
便利屋は引越しの専門業者ではありませんので、運送業としての登録はしていないところがほとんどだと思います。
そのため、引っ越しについてはあくまでも手伝うという形にしかなりませんが、荷物が少ないのであれば、その方が簡単に終えることができるかも知れません。
汚部屋に関する対応は、引越し業者によってそれぞれ異なります。
全く引き受けてくれない会社もありますし、片づけ業者を紹介していったん片づけさせたうえで作業を進める会社もあります。
自社でクリーニングなども請け負う大手の業者の場合には、整理から廃棄、清掃まで同時に行なってくれることがあります。
費用に関しては汚部屋の状態にもよりますので、まずは見積もりに来てもらい担当者に相談してみましょう。
自分がなまけてできなかった片付けを人にやってもらうのですから、ある程度の出費がかさむのは仕方のないところでしょう。
参考ページ:引っ越し業者と便利屋に頼むのとではどちらがお得か比較してみましょう