引越しで一番大変な作業は、梱包作業だと思っている人も多いことでしょう。
しかし、本当に大変なのは荷物を搬入したあとなのです。
何の計画や準備もなしで行き当たりばったりに荷物をはこんでしまうと、思わぬ事態に遭遇して途方にくれてしまうということにもなりかねません。
どこに何を置いたらいいのか分からずに荷物の扱いに手間取ったり、最悪の場合は部屋に大きな家具が入らないということになるかも知れません。
そういう事態を避けるためには、あらかじめ間取り図を作っておくと安心です。
あらかじめ新居の部屋のサイズや家具の寸法を計って、どこにどんな家具を置くのかを間取り図に書いておけば、荷物の搬入作業が効率的に進み、不測の事態にあわてることもなくなります。
ここでは、引越しのときに役立つ間取り図の作り方について考えてみましょう。
間取り図の作成にあたっては家具のサイズをきちんと計ること
荷物を運び出すときには、トラックに積み込むだけなので、それほど問題になることはありません。
慣れた業者ならどんな順番で何を積み込めば良いのかを経験的にすぐに理解し、特に指示をしなくても効率的に作業を進めてくれるでしょう。
しかし、引っ越し先で荷物を搬入するときにはそうはいきません。
トラックから下ろした家具をどこに置いたらいいのか業者には判断できませんので、いちいち指示をしなければなりません。
あらかじめ、どこにどの家具を設置するのかを決めておいて、間取り図で示しておけば、当日細かな指示をしなくても、スムーズに搬入が進むことになります。
しかし、それだけでは万全ではありません。
家具や部屋の寸法を測定せずに適当に配置を決めてしまうと、思わぬ事態に遭遇する場合があります。
冷蔵庫を設置しようとしたところ思ったよりもスペースが狭くて入らない、テレビを置こうと思ったところにコンセントやアンテナの接続端子がない、などということが起こり得るのです。
また、大型の家具がドアの幅よりも大きくて玄関から入れられないとか、家の中には入ったけれど、部屋のドアを通り抜けられない、などということもよくあるミスです。
こういったトラブルは、間取り図だけでは分からないことが多いので、事前に寸法測定をしておき、間取り図にメモ書きの形で残しておくといいでしょう。
大きさ的にどうしても搬入できない家具などは、窓から入れるなど工夫が必要になることもあります。
2階に置く予定の家具が、階段が狭くて上げられないなどということもよくあります。
どうやって家具を2階まで持ち上げるのかについて、業者とも相談しながらシミュレーションしておくことも必要です。
プロの引越し業者であれば、2階の窓から家具を入れることも問題なくできますが、その場合には吊り上げる道具が必要になります。
あらかじめ吊り上げが必要だと分かっていれば、当日引越し業者が用意しておいてくれますが、搬入するときになって階段からあげられないことが判明しても、準備が間に合いません。
そうなった場合は引越し業者にも迷惑をかけてしまいますし、追加で料金が発生してしまう原因にもなります。
部屋の間取り図は不動産屋に頼めば手に入りますので、メジャーを使って現地で採寸しながら、家具の配置を決めるようにするといいでしょう。
そうして作成した間取り図をあらかじめ引っ越し業者を渡しておけば、プロとしてのアドバイスも求めやすくなります。
大きな家具など心配なものについては、入るかどうか引越し業者の意見を聞いて、アドバイスに従うようにするといいでしょう。
家具によっては、どうしても搬入が無理な場合もありますので、その場合には処分が必要になるケースもあります。
梱包用の段ボールには番号をつけておきましょう
衣類や机の中の細々としたものなどを詰め込んだ段ボール箱は、どの部屋で使う荷物なのかをあらかじめ決めておいて番号をつけておくといいでしょう。
そしてその番号を間取り図に記載しておくと、あとで荷解きのときに混乱せず、効率的に作業ができるようになります。
何も書いてないと、引越し業者は空き部屋にどんどんダンボールを積み上げてしまいます。
引越し業者が帰ったあとでダンボールをあけてみて、それが2階の部屋で使うものだったりすると、自分で2階位まで運ばなければならなくなります。
部屋ごとに段ボールが置かれていれば、そのあとの整理が格段に楽になります。
箱詰めをする際には、必ず一つ一つのダンボールにに番号を振っておくようにしましょう。
ただ、ダンボールを積み上げると番号が見えなくなってしまうことがありますので、ダンボールののすべての面に書いておくと、どこから見ても番号がわかるので便利です。
引っ越し作業を効率的に進め、作業完了後の自分たちの仕事を楽にするためには、間取り図の作成は本当に大切です。
面倒がらずに、しっかりと実測したうえで間取り図をを作成しておけば、転居後の仕分けががとても楽になることは間違いありません。