プリンター技術の進化は意外に奥が深かった~簡単に印刷できる背景
オフィスでは欠かせない機器、プリンター。プリンターと一言にいっても、さまざまな種類があります。
印刷ヘッドからインクを噴射して印刷するお馴染の「インクジェットプリンター」、感光体に付着させたトナーを用紙に転写して印刷する「電子写真方式プリンター」。
そして印刷ヘッドに並べたピンをインクリボンに叩きつけて印刷する「ドットインパクトプリンター」、印刷ヘッドでインクリボンに熱を加えて気体化させたインクを吹き付けて印刷する「昇華型プリンター」…などに分類されます。
印刷動作の違いや接続方式など、細かな違いはあるものの、多くがこの出力印刷方式の違いで通じているのではないでしょうか。
QuickDrawとCGIがプリント作業の苦労を解消
今では画像や文字などのデータをプリントでは、モニターに表示されているのと同じ状態で出力されます。
しかし、数十年前のまだグラフィカルなインターフェイスを搭載する以前では、コマンド入力によって印刷されていました。
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つまり、画像と文字を一緒にプリントするのは手間がかかる大変な作業だったのです。
その苦労を解消したのが、QuickDrawとCGIです。QuickDrawはMacintoshに組み込まれている画像描画プログラムで、CGIはWindowsが持つQuickDrawに似たプログラムです。
ただ、どちらもまだ開発の余地があり、パソコンへの負荷はもちろん出力時間もかかるといったことだけでなく、出力解像度も低くなっています。さらに、プリンターの違いで出力結果も微妙に異なると…その印刷技術はまだまだだったのです。
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PostScriptのさまざまな開発により印刷が劇的に楽に
そんな欠点をさらに補うべく登場したのが、Adobe社が開発したPostScriptというページ記述言語技術です。
これはPage Desscription Languageの一つで、他にも記述言語はあります。
とはいえ、まだ今のようにできるものでもなく、メリットが増えたとはいえデメリットもありました。
次いで開発されたのがページレイアウトソフトのPageMaker、図形作成ソフトのlllustrator、画像編集ソフトのPhotoshopです。
アプリケーションだけでなく、PostScriptの記述ルールに合わせたフォントも開発されました。
ここにきて、ようやく印刷技術も楽なものとなってきたのです。
今では欠かすことのできない標準技術となっているPostScript。
PostScriptの進化に合わせてPostScriptプリンターの機能も高度に発展しています。
出力に対する要求は尽きることがなく…ますます高度な技術を展開していくことと思われます。
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