
事故に遭ってしまうと誰でも不安感や焦りが生じるものです。「命が助かって良かったけど…このあとどうしよう」と悩んでしまうこともあるかもしれません。事故に遭遇した人にとって実は事故後の対応に困る人はかなりの数がいます。人生でそう何度も起きるものではありませんからそれは仕方のないことですよね。
そういった不安感を取り除き、ケアをしてくれるのが「事故付随費用担保特約」です。どういった手助けをしてくれるのか見ていきましょう。
事故に遭った後のケアを目的としたもの
事故付随費用担保特約は事故後の契約者をケアすることを目的としたものです。事故や故障で自力走行が困難になってしまったとき、旅行中でのトラブルでホテルのキャンセル費用や帰宅にかかる交通費、そういったものを補償してくれる特約となっています。
車に乗るということは行き先に何らかの目的があるのがとうぜんです。しかし事故に遭えば、予定を変更して各種対応をしなければなりません。キャンセルや交通費などかかる諸費用というものは思いのほか膨大になるものなのです。
こういったときに保険金があれば安心なのは間違いありません。事故後に陥る不安を少しでも解消してくれるありがたい特約といえるでしょう。
こんな補償が受けられる
事故付随費用担保特約の補償範囲は非常に多岐にわたっています。目的を果たす途中での事故ですから、前に後ろにといろいろな対応をしなくてはいけないため幅広い補償範囲となっているのです。
具体的な内容としては、レンタカーや電車代などの臨時の帰宅費、自走困難なマイカーの修理工場へのレッカー移動費、臨時の宿泊費(ビジネスホテルなど)、目的に対するキャンセル費用(宿泊予定のホテルや観光地など)といった様々なものが補償されています。
楽しみにしていた旅行が事故によってつぶれてしまった上に、多額のキャンセル料や事故対応費を払うとなると気持ちも落ち込むものです。事故付随費用担保特約であれば、そのゲンナリした気持ちも少しは晴れるのではないでしょうか。
実は現在では自動付帯されていることが多い
さて、ここまでじっくりと「事故付随費用担保特約」について書いてきましたが、実はこの特約、現在ではほとんど存在していません。正確にいうと名前を変えて、パワーアップして新たなサービスとして展開されているのです。
お気づきの方もいるかもしれませんね。そうです、実は事故付随費用担保特約は現在「無料のロードサービス」としてほとんどの自動車保険会社が提供しているのです。
以前よりパワーアップしたサービス
過去には保険料を払って特約をつけていましたが、今はダイレクト型自動車保険会社を中心に、無料で受けられるようになっています。しかも以前よりパワーアップをしています。
たとえば、上記で説明した補償範囲・内容に加えて、ガソリンの補給サービス(ほとんどの会社で10リットル無料)、バッテリーやパンクへの現場対応、落綸の引き揚げ作業、などなど様々な車に関するトラブルに対応してくれています。しかも受付は全国各地24時間365日、受け持ってくれるのです。
パワーアップした背景には、自動車保険の自由化による各社の競争、ダイレクト型保険の台頭、各種インフラ整備・進化によるトラブル対応力の増強などが考えられます。過去には注目の必須特約として名をはせていた「事故付随費用担保特約」ですが、ロードサービスが発達した現在では懐かしいものとなっています。
しかし、「契約者が被る事故後の不安感のケア」という考え方は、この特約があってのものです。現在のように、かゆいところに手が届くロードサービスの生みの親といっても過言ではないのかもしれませんね。
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