
自動車保険の掛け金は、業務用の車と家庭用の車でことなります。運行する頻度と時間距離によるリスクに大きな違いがあるからです。年間走行距離多い人と少ない人の保険料が同じというのでは不公平感がありますね。そこで、個人向けの商品にも年間の走行距離を考慮した、乗った分だけの保険料設定を導入している保険会社があります。
メーターからわかるリスクの評価とは
自動車事故の発生リスクにはさまざまなものがあります。乗らなければ事故にあうことがないのはいうまでもありません。乗った分だけリスクが生じるわけですが、「乗った分」の基準をどこに置くかが問題になります。
つまり、運転している時間で考えるか走った距離で考えるかですが、個人使用の車では時間の管理は不可能といえるでしょう。従って、初めから装備されているメーターでかんたんに知ることができる年間走行距離が保険料の算出に有効となります。
どれだけお得になるかは乗り方次第
年間走行距離によって保険料が変わるとはいっても、実際の条件は入る保険によってかなりの違いがあります。距離の区分を大まかにわけている場合は同じ価格帯の幅が広くなります。その結果、滅多に乗らない人とちょっとだけ乗る人では差がつかないこともあるのです。
そんな細かいところまで考えるくらいなら、いっそのこと乗り放題のような一律料金設定の方がよいという利用者もいます。あなたがそう感じるなら、距離別にしていない保険会社もありますので心配無用です。
見当もつかない時は問い合わせてみて
すでに自動車保険に加入している場合は、これまでの実績がありますので次の年の年間走行距離の予測は簡単でしょう。しかし、初めて車を持ったという人なら見当もつかないのではないでしょうか。
経験がないからわからないといっても、数字を入れないわけにはいきません。では、どうやって決めればよいかというと、自分が乗る予定のルートのおおよその長さを考えればよいのです。その際に注意すべきは、実際はもっと長かったということのないように余裕を持った計算をすることです。
算出方法についてホームページなどで案内している保険会社もありますし、問い合わせれば教えてくれるでしょう。
このプランを導入している事例
実際に走る長さに応じた掛け金を設定している保険会社の例をみてみます。
・ソニー損保……「保険料は走る分だけ!」のフレーズでおなじみなだけあって、距離区分は3000kmから無制限まで7段階の細かい設定になっています。走らなかった分のくりこし割引もあります。
・アクサダイレクト……5000km未満・10000km未満・10000km以上の3段階で余裕を持った選択がしやすい設定です。
変わったところでは、あいおいニッセイ同和損保が扱っているPAYDという商品があります。PAYDは予想数値ではなく実際に走った距離が反映される画期的なプランで、こちらこそが本当の意味での距離別保険料といえるかもしれません。
ただし、実走値を把握するためのシステムが必要となる保険ですので誰でも入れるわけではありません。加入に当たってはトヨタ自動車のディーラーを経由することになり、車載端末装置を搭載するなどの条件を満たす必要があります。
PAYDの料金は電気代に似た感じで、基本料金と従量制料金の積算となっています。
走行距離別にしていない保険会社にも有名どころが並んでいます。
・SBI損保
・イーデザイン損保
・アメリカンホームダイレクト
・三井ダイレクト
・東京海上日動
上記は一例ですが、走行距離をまったく考慮していないかといえば必ずしもそうではありません。直接的な保険料への反映こそありませんが、車の用途によって保険料が変わります。用途が違えば走行距離も変わるわけですから、広い意味では距離によって変わるといえます。
※とくに断りがない場合、各社の保険内容は始期が2014年4月1日以降のもので、各社の情報は公式サイトに基づいています。
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