エアバッグや衝突安全ボディなどの安全性能で自動車保険料は安くなる?

自動車保険は事故が起きなければ保険会社の負担はありませんし、事故発生時の損害が小さければ保険会社の負担も大きくなりません。あたりまえですが、事故のリスクが軽減される場合だけでなく、エアバッグや衝突安全ボディなどの事故の被害拡大を防止する機能があれば保険料も安くなる可能性があります。

補償額の大きい人身を守る装備があれば安くなる

車の事故が起きたとき、最も被害補償が大きくなる可能性があるのが人間の命です。ですので、対人賠償無制限は早くからありました。対物賠償無制限というのも普通になってはいますが、人身に比べればそこまで大きな損害は生じにくいものです。

したがって、衝突時に身を守ってくれる装備は、保険会社の負担を小さくしてくれる結果にもつながり、エアバッグ装備車や衝突安全ボディの車は掛け金を安くする自動車保険もあります。

安くなる装備とはなんでしょう

掛け金が安くなる代表的な装備には次のものがあります。

・エアバッグ……衝突などの衝撃時に一瞬で膨らみ、搭乗者の頭部や胸などを守る装置です。車によっては運転席にしか付いていないものもあります。助手席にも付いているものをデュアルエアバッグと呼びます。
・ABS…アンチロックブレーキシステムの略で、急ブレーキ時などに車輪がロックされ滑走するのを抑える装置です。
・衝突安全ボディ……衝撃吸収と空間の確保ができる車体のことで、トヨタのGOAが有名です。座席周辺が守られていれば搭乗員の生存確率も上がります。
・横滑り防止装置……ESCとも呼ばれ、カーブや急ハンドルを切った時など、旋回する際に起きる横滑りを防ぐ装置です。

どのくらい割引になるのか

それでは、実際にどれだけお安くなるか、主な割引率と適用になる範囲をみてみましょう。

・エアバッグ…10%。人身傷害・搭乗者傷害保険などに適用があります。
・デュアルエアバッグ…15%。エアバッグと同じです。
・ABS…5%。対人・対物・搭乗者傷害保険などに適用があります。
・衝突安全ボディ…10%。人身傷害・搭乗者傷害保険などに適用があります。
・横滑り防止装置…5%。対人・対物・搭乗者傷害保険などに適用があります。

少なくても5%で、あとは10%や15%ですからけっこうな高率といえるのではないでしょうか。最近の車なら必ずどれか装備していると考えられますので、適用を忘れないようにしましょう。

安全装置の普及が進み消えつつあるプラン

事故の予防と被害防止の装置が自動車保険の掛け金を安くしてくれるのは事実ですが、すべての損害保険会社が採用しているわけではありません。また、以前は採用していたもののすでに廃止した会社もあります。

自動車業界もどんどん進化しており、エアバッグが付いていない車なんてもう見かけません。ABSにしても珍しいものではなくなりましたし、衝突安全ボディさえ一般的になりつつあります。それどころか、車間距離や障害物を検知して衝突を回避する機能まで出現しているのが現状です。

そんな時代の変化を反映してか、安全装置が珍しかった時代の制度をいつまでも続けられないという考え方もあります。つまり、付いているから安くするのではなく、付いているのが当たり前ということです。

たとえば、SBI損保では2011年4月に廃止になっています。同社の説明を要約すると、装置の普及により、その有無による結果の差が確認できなくなったためとのことです。

~走り放題の保険料が人気の「SBI損保」の詳しい情報はコチラ~

ということは、採用していないから割高だとは言い切れないわけです。安全装置が付いている前提で割引をしていないなら、もともと安く設定している可能性もあります。

どちらにしても、自分の車にはどの装置が付いているのかをしっかりと確認しておくことが重要ですし、これから車を購入する場合は安全装置割引のことも考えて車種や装備を決めたいですね。

※とくに断りがない場合、各社の保険内容は始期が2014年4月1日以降のもので、各社の情報は公式サイトに基づいています。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る