ロンドン留学のとき薬物中毒更生施設で私が実際に目にしたもの
2004年、それまで北米ばかりに通っていた私はふとヨーロッパはどんなものかと気になり、ロンドンの語学学校に留学することにしました。
日本で留学エージェントを通じて授業料を払い、ホストファミリーを紹介してもらって、ロンドンのヒースロー空港からホストファミリーの待つ家へと自分で地下鉄を乗り継いで行ったのです。
ロンドンでのホストファミリーは働くシングルマザー
ジャマイカ系のイギリス人家庭であるホストファミリーはシングルマザーで4人の子供を抱えて働く頑張るお母さん、世話好きな彼女と可愛い子供たちに恵まれて学校開始までのひと時を楽しんでいました。
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ホストママは薬物更生施設のカウンセラー!
数日後、授業開始の日にピカデリーサーカス近くの語学学校に行くと、なんと私の名前が登録されておらず、リストにも載っていないから入学はできないというとんでもない事態に。
即刻日本のエージェントに連絡を取りましたがどうにもならず、泣く泣くホストファミリーの待つ家に帰ったことがあります。
心優しいホストママは強く同情を示してくれ、何の予定もなくなった私をよかったら自分の職場に見学に来ないかと勧めてくれました。
あまり興味はありませんでしたが半分ヤケでOKを出し、どんな職場かを聞くとなんと彼女は薬物中毒者更正施設で働くカウンセラーだったのです!
檻から聞こえる動物のようなうめき声
翌日ホストママに連れられて生まれて初めて薬物中毒者更正施設に入ると、厳重な檻からは動物のようなうめき声があちこちから聞こえます。
慣れない光景に物凄く恐怖を感じましたが、集団セラピーやカウンセリング、薬物が体内を侵すメカニズムのビデオや写真などをたくさん見て、今までにない新しい世界を見た気がしました。
「すごく素敵な仕事をしてるね、ママ、どうしてこういう仕事をしようと思ったの?」という私の問いに彼女は平然と「私は元々酷い薬物中毒だったのよ。
最初に使い始めたのは中学生のときで、高校生になった頃には売り手にまわってたわ」と仰天の回答が返ってきたのです!
しかし結果良ければ全て良し、今ではたくさんの人の更正の力となっていることで前科もきれいさっぱり流れたんじゃないでしょうか。
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