看護師がよく使用する注射器やチューブにはどのようなサイズがある?
私は子供の頃、悪いことをすると、よく親に「こんなに太い針の注射をしてもらうからね。」と手で作った丸を見せられたことがあります。
子供ながらに、恐怖を感じつつも、そんなに大きい注射の針ってあるのかなと思ったものでした。
看護師はよく注射を扱っているイメージがあるかと思います。ですが、部署によっては、注射よりもチューブを扱うことが多いこともあります。
この注射器とチューブ、注射器はよく目にするかと思いますが、チューブと聞いてあまりピンと来ない方も多いのではないでしょうか。今回はそれぞれがどのような用途で使われるのか、サイズと併せてご紹介したいと思います。
スポンサーリンク
注射器の針のサイズと数字
まず注射器の針からご説明しましょう。サイズの示し方ですが、普通は靴のサイズのように数字が大きくなるにつれて、そのもの自体も大きくなりますね。
しかし、針のサイズは、靴のサイズと逆で、数字が小さくなる程、針の直径は太くなります。ちなみに針のサイズはGという単位で表し、ゲージと読みます。
インフルエンザワクチンの針は細い
私の医療現場で使われていたのは、27G~16Gです。細い27G~26Gの針は、ほとんど皮下注射や筋肉注射などで使用します。また、インフルエンザのワクチンなど予防接種のときにも使用します。
25G~23Gでは、局所麻酔のときに麻酔科医がよく使用していました。私の経験では、24Gが子どもの点滴をするときの針のサイズです。また採血で血管が細いような一般の方の場合は、23Gで血液を採取したりもしました。
22G~21Gになりますと、一般の方の採血時によく使用していました。22Gは比較的に使用しやすいので、私は点滴の時にもよく使用していました。
16Gはホースのように太い?
針サイズ20Gで外径0.9mmくらいになりますので、これ以降の針サイズになると、かなり太くなり、痛みも伴ってきます。また太くなればなるほど、血管の中に留置したりすることが難しくなってきます。
スポンサーリンク
20G~18Gでは、主に輸血用のルートとして活用します。輸血はその成分によって、針のサイズを大きくしなければなりません。
最後に16Gですが、患者さんに直接、針を刺入するわけではありませんが、外筒のみはずして、手術の際に骨を削るときなど、摩擦で熱を持たないように生理食塩水をかける時にホースのような形で活用します。
チューブのサイズは注射針と逆
次に、チューブについてご説明しましょう。看護師が頻繁に使用するのは、吸引チューブです。10Frや12Frの吸引チューブをよく使用しますが、サイズはFrと表し、10Frでは10フレなどと言ったりします。
サイズは、注射針とは逆で、数が大きくなると、チューブの直径も大きくなります。小児科では吸引の際、小さなサイズ(8Fr)を使用していました。
処置に応じてさまざな使われ方をするチューブ
またこの吸引チューブは、導尿するときにも使用することができます。私が働いていた小児科でも、8Frのチューブを導尿するために、無菌的に使用していました。吸引チューブといっても、処置に応じて異なる用途で使われるのです。
これらの他にも、よく使用するチューブとして、膀胱留置カテーテルがあります。
よくバルーンチューブといわれるものは、この膀胱留置カテーテルのことを指しています。手術室看護師として働いていたときは、全身麻酔の際、尿道にだいたい14~16Frのチューブを挿入して固定していました。
また、手術の際は、患者さんのお腹を切って閉じた後に、体の中に残った出血や浸出液を体の外に出すために、ドレーンという排液ルートをつくります。そこでも、チューブの管理をしていくことになります。
以上のように、注射器とチューブについてそれぞれのサイズと用途についてご説明しましたが、どのようなサイズのものを使っているのか、ちょっと興味が出たでしょうか。
スポンサーリンク