ビタミンKってなに?~脳梗塞や心疾患の人が納豆を食べられない理由
炭水化物、タンパク質、脂質、無機質、ビタミン、これらは5大栄養素として、多くの方がご存知かと思います。
おそらく、小学校くらいで勉強されたのではないでしょうか。
今回は、これらの栄養素の中からあまりなじみのない「ビタミンK」というものをご紹介していきたいと思います。
ビタミンKの「K」の意味とは
ビタミンと聞くと、ビタミンAやビタミンB、ビタミンCなどを日常的によく耳にしますが、ビタミンKまでいくと、なかなかイメージしにくいものです。
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臨床現場では、このビタミンKというものをとても重要視しています。では、ビタミンKとは一体どのようなものなのでしょうか。
ビタミンKの「K」の中にその意味が含まれています。それは、ドイツ語の、Koagulationsの頭文字の「K」からきています。
英語では、Coagulationとなり、つまり「凝固」といって、血を固まらせるはたらきを意味しているのです。
臨床現場では、血のかたまりをコアグラというのもここからきています。手術で止血する目的で電気メスを使用するとき、coagというモードにするのもまったく同じ理由です。
納豆が食べられない患者
生まれたばかりの赤ちゃんは、ビタミンKが不足しているため、新生児メレナという消化管出血を起こしやすいです。そのため、健診のときに、ビタミンKを補うシロップを口から飲ませるのです。
また脳梗塞や心疾患をもつ高齢者の場合、血栓をつくりにくくするために、ワーファリンやバイアスピリンなどの血液をサラサラにする薬を服用しています。
よく医師が、このような患者さんに納豆やほうれん草をあまり食べないように注意するのは、これらの食品にビタミンKが豊富に含まれているからなのです。病気の改善に不必要なものを摂取させないのには、根拠があるということです。
このようにビタミンKは、治療をおこなう上ではとても重要な栄養素です。ビタミンKと耳にしたとき、少し知識をもって聞くと身近に感じられるでしょう。
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