水没車まるわかり -保険の適用・事故時の対応・予防策など
昨年(2013年)は、島根県・山口県など各地でゲリラ豪雨の被害が起きました。
このような豪雨で心配なのが、車の水没です。この記事では、
・保険の適用
・事故時(現場)での対応
・水没予防の対策
を紹介します。
車両保険に入っていれば大丈夫
まず気になるのが保険が下りるかどうかですが、車両保険に入っていれば大丈夫です。
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車両保険は、「人間だけでなく、車両のダメージも補償する保険」なので、全員が入っているとは限りません。
自動車保険のプランはほとんどの会社で3通りあります。
補償が手厚いものから順番に、
1.一般条件
2.車対車+A
3.エコノミー
です。このうち、1.と2.には車両保険がついています。
ついていないのは3.だけです。
つまり、あえてエコノミーを選んだ方以外は、皆水没時も保険が下ります。
■水没時の等級は「1ランクダウン」
気になるノンフリート等級のダウンですが、「1ランクダウン」です。
昔は下がらなかったのですが、ルールが「改正」されてからは、ダウンになりました。
知らない方のために解説しておくと、普通の事故を起こした場合は3等級ダウンになります。
等級は「1年間無事故=1等級上がる」というシステムなので、1回事故を起こすと元の等級に戻るまでに3年かかる、ということです。
車が水没した時は、危険なので近寄らない
水没時の車は爆発する危険があります。
なので、まずは近寄らないようにしましょう。
水没車の爆発が有名になったのは、2004年の香川県の事件でした。
台風で高潮が発生し、多くの車が「塩水」に水没したのですが、その後それらの車が次々爆発したり、炎上したりしたのです。
原因はやはり「塩水」にあります。
中学理科のイオンの授業で「水の電気分解」というのをやった記憶があるでしょう。
あの実験の通り、電気とイオンは強い関わりがあるのですが、そこに「塩」のイオンが混ざることによって、トラブルが起きてしまうわけです。
(詳しい仕組みは理科の話になってしまうので省略します)
■塩水でなければ大丈夫?
塩水(海水)でない普通の水の場合、海水ほど危険ではないようです。
(香川県の事件の前にも水没車は一杯あったのに、あれほどの事件はなかったため)
しかし、やはり水没して電気系統に水が入り込むとさまざまな危険があり、海水ほどでなくても爆発の事例も報告されています。
そのため、「水没車には近寄らない」ということをまず意識しましょう。
水没を防ぐ方法
■普段の対策
まず、普段の駐車場をできるだけ高い位置に置くことです。
とは言っても、自宅の駐車場の高さ=家の高さでしょう。
なので、自宅が水没する位置にある方は、残念ながら車も水没してしまう可能性があります。
(水没するほどの豪雨がきた場合、ですが)
普段の駐車場については、
・自宅でない場合=できるだけ高台を選ぶ
・自宅の場合=そもそも、自宅を水没しない位置に建てる
という結論になります。
後者については筆者が昔住んでいた地域も、2000年の東海豪雨で完全に水没したので、難しいことはとてもよくわかりますが、物理的にこれ以外の結論がありません。
■外出時の場合
まず、台風や豪雨が予想されている場合は、できるだけ外出しないことです。
(仕事などで仕方ない場合はあるかも知れませんが、プライベートなら極力控えましょう。電車などの交通機関を使っても、豪雨時には必ずトラブルが起きます)
どうしても出かける時は、「できるだけ高台に停める」というのが一番の対策になりますが、「土地が高いかどうかは、その地域全体がほぼ共通」なので、これも個人的には、あまり意味がないと考えます。
問題こに停めているか」よりも「すぐに移動に行けるか」
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