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社用車での節税は、なぜ「4年落ちの中古車」がいいのか?

2014.02.16

社用車での節税は、なぜ「4年落ちの中古車」がいいのか? はコメントを受け付けていません

「社用車を買って税金対策」ということはよく聞かれます。

その中でも「4年落ちの中古車がいい」と言われていますが、なぜなのかその理由を解説します。

4年落ちの中古車が節税になる理由

これは「1年目で全額経費にできるから」です。

普通はできないんですね。たとえば新車の場合は「6年に分割して」経費とします。

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つまり簡単にいうと、600万円の新車を買ったとしたら、1年目では「100万円」しか経費として申請できないわけです。

あとの500万円は自腹です。

法人税40%の企業規模だったら「500万円×40%」で「200万円」も税金を納める必要があります。

もちろんこれは初年度だけで、2年目以降は毎年100万円ずつ経費にできます。

つまり、100万円×40%で「毎年40万円」の節税効果が毎年あるわけですが、それでも回収に時間がかかることは確かです。

1年目でドカンと経費にできた方が断然ありがたいでしょう。

なので、「1年目で全額経費になる」4年落ちの中古車がいいわけです。

では、なぜ4年落ちだと全額認められるのでしょうか。

耐用年数の計算式

新車の耐用年数は「6年」です。
ということは4年落ちの中古車の場合、耐用年数が「あと2年」となります。

正確には、これに少しプラスする必要があります。これプラス「経過年数×20%」の期間を加えます。

4年×20%=0.8年なので、4年落ちの中古車の耐用年数は「2.8年」です。

小数は切り捨てるので、「2年」となります。

そして次に「減価償却率」を見ます。

これは「耐用年数が○年の場合、1年目で○○%まで計上していいですよ」という率です。

■耐用年数2年の償却率は?

これは「100%」です。

100%ということは「1年目ですべて経費にできる」ということです。
(他の年数の場合は下の一覧表を見てください)↓

耐用年数別償却率

リンク先を見ると「1年目がないじゃん」と思われるかも知れません。

しかし、耐用年数1年ということは「1年しか使えない道具」というわけですから、言うまでもなく1年目で全額経費にしていいのです。

なので2年からスタートしているんですね。(もっとも2年の場合でも100%経費にできるわけですから、2年の部分も表から削除してもいい気がしますが…)

とにかく、こうした理由で「4年落ちの中古車は1年目で全額経費計上できる」となっているわけです。

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期首(決算期間の初月)に買おう

次にいつ買うかというタイミングですが、「期首」がベストです。

つまり「決算期間の初月」です。

「4月~3月」を決算期間としていたら、4月がベストということです。

理由は、1年目で経費にできる金額は「その年の経過月数」で決めるからです。

その車を買ったあと、何ヶ月経ったかですね。「乗った月数分しか経費として認めませんよ」ということです。

■決算直前で買った場合

決算直前、たとえば3月に買ったとしましょう。

そうすると3月末の決算の時点で「あなた、まだこの車1ヶ月しか乗ってませんね?」と言われてしまいます。
(実際、乗っていません)

なので「12分の1」しか経費として認められません。

600万円の車だったら、50万円しか認められないということです。

わざわざ4年落ちの中古車を探して、1年目に全額経費にできるようにしたはずなのに、実際には50万円だけ、ということになってしまうのです。

あとの550万円の計上は来年になり、1年目の決算では550万円が自腹となり、その分の税金を払うことになります(200万よりやや上、くらいの税金ですね)。

わざわざ4年落ちを買ったのにこれでは、何のために中古車を探したのかわからなくなってしまいます。

なので、「買うなら期首」というわけです。

実は、3年10ヶ月落ちからOK

ここまで書いた「4年落ち」というのは、ただの「わかりやすい数字」です。実際には「3年10ヶ月」からOKです。

細かい計算は省略しますが、このタイミングから「1年目で全額経費」にできるからです。

4年のものと2ヶ月しか変わらないので、車両の品質はそれほど違いません。

しかし、「4年」というフィルターで中古車を探していると、この「3年10ヶ月」の車たちを見落としてしまうので、掘り出し物を逃す可能性があります。

そうした残念な見落としをしないよう、3年10ヶ月落ちの車も含めて、中古車探しをするようにしましょう。

■あくまでも「自社のお金」であることに注意

これは節税全般に言えることですが、経費とは言え、使うお金はあくまで自社のお金です。

その金額分税金がかからないというだけであり、出費が増えたことは間違いないのです。

「経費」をサラリーマン感覚でとらえたままの人が社長になってしまうことはよくあります。
(社長にあこがれて起業するタイプの人ですね)

こうした人が経費の魔力に取り憑かれると、ついつい何でも「経費だからOK」と言って買ってしまうことがありますが、それは全部自社のお金なので、無駄な買い物をしていると必ず破産してしまいます。

社用車は本来、社用に使うものです。
「この車は、この会社が利益を出すために欠かせない」と税務署に判断してもらえるような車です。

そうした買い物だけをすることは、税務署受けのためではなく「自社の利益を確保するため」であることを忘れないようにしましょう。

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