BMWの中でも特に「一般向け」である1シリーズは、中古車市場でも高値で買取される、査定で有利な車種の一つです。
BMWでありながら、ファミリーカーとしても使える親しみやすさを持っており、多くの一般人を相手に販売できるため、自ずと中古車の買取価格も高くなります。
ここではそんな「気さくなBMW」、1シリーズの中古車の相場やおすすめの査定の方法など、買取のプラスとなるような情報を提供します。
BMW1シリーズの中古車市場での価格(相場)
中古車市場での1シリーズの相場は、下のようになっています。(2014年5月12日時点のGoo-netでのデータ)
・2004年~2012年モデル…50万~400万円
・2011年~現行モデル…180~413万円
・シリーズ全体…240万~320万(目安)
見てのとおり、中古車でも最高値が1000万を超えることがよくあるBMWの中で、かなり安い車種となっています。この「一般向け」な部分が、買取にどう影響するか、くわしく解説していきます。
BMW専門より一般向け業者の方が高く買取してもらえる
BMWの査定では、専門の中古業者に依頼した方が買取価格が高くなることがしばしばあります。しかし、1シリーズに関していえばむしろ一般向けにすべての中古車を扱っている業者で、査定をした方がいいでしょう。
・1シリーズは、BMWの中でも特に一般受けするモデル
理由は、1シリーズはBMWの車種の中でも特に一般に受けるモデルだからです。サイズがコンパクトで価格がリーズナブルということもありますが、機能自体も普段の街乗りを想定して作られています。
自動車評論家の籠島康弘氏も2010年5月10日の自身のコラムで「街乗りをメインに考えている方にオススメします」と1シリーズを紹介しています。このように、街中での運転が非常に快適なモデルなのです。
1シリーズ現行モデルは、2014年に最も査定価格が動く?
1シリーズは2011年から始まったモデルなので、最初期に生産された車両の場合は2014年に「満3年」となり「最初の車検」を迎えます。
当然、これを機に買い替えをしようと思うオーナーが、車検の前に1シリーズを売りに出す、というケースが多いわけです。つまり、「中古車市場に1シリーズが増える」ということです。
こうなると当然査定価格も安くなります。たとえばクラウンのような車なら、中古で買ってもその後もまた高く売れるので、中古車市場に大量に流れてきても、査定価格が大幅には変化しません。
しかし、BMWにそのような「中古の中古」での利用価値はあまりないため、BMWが中古市場にあふれると、査定価格は落ちてしまいます。
実際、1シリーズを売りに出すオーナーはすでに動き始めており、1シリーズを買取に出す予定の方は、できるだけ早めに査定を受けた方がいいでしょう。
旧モデルでも高く売れる ~専門家の評価など~
1シリーズは大別して新旧2つのモデルがありますが、高く買取してもらえるのはもちろん新モデルの方です。しかし、旧モデルも市場では高い人気を維持しているので、普通の外国車の旧モデルと比較しても高値で買取してもらえます。
1シリーズは登場時から性能が非常にすぐれていたため、評論家などからも高く評価されているからです。たとえばカーセンサーnetがサイト内で連載しているコラムでは、「ハンドリングのソリッドさは旧型のほうが上」とも紹介しています。
ハンドリングが旧型の方が快適なのはボディサイズが小さいということが大きな理由でしょう。そして、この「ボディサイズが小さい」というのは、他の店でもメリットとなることがあります。
その理由を説明します。
・ファミリーカーとしては、ボディサイズが小さい方がいい
1シリーズがBMWの中でも高い人気を得ている理由は「ファミリーカーとしても使える」からです。何かと敷居の高いイメージがあるBMWは、存在感もあるので「ちょっと近くに買い物」というときには、逆に乗りづらい雰囲気もあります。
しかし1シリーズのようにコンパクトな車であれば「上品なセカンドカー」という印象で、ちょっとした買い物に使うにも違和感がありません。実際前述のカーセンサーnetのコラムでも「よその家とはひと味ちがうファミリーカー」と、1シリーズを評価しています。
1シリーズの価格は登場から6年で2桁まで下がる?
どんな人気車種でも、登場から時間が経てば中古車市場での相場も下がっていきます。1シリーズの初代(2004年登場)が中古車市場で2桁まで下がったのは2010年でした。
*前述の籠島氏の記事は、これをニュースとして特集したものです。大きく取り上げた理由は、籠島氏の愛車も1シリーズだったからです。
このパターンを2011年からの現行モデルも踏襲するとしたら、6年後、つまり2017年に中古車市場での価格が最低90万程度まで下がるということです。
現時点での最低価格は180万なので、それがあと3年で半分となる、という計算です。最低価格がそうなるということは、平均価格もやはり3年で半分になると考えていいでしょう。
特にその間に1シリーズの新しいモデルなどが発表されたら当然現行モデルの価値はさらに落ちます。このように、今後数年程度で1シリーズの現行モデルの買取価格は比較的大きく下がる可能性があります。
高値で査定してもらうなら今がチャンスと考えた方がいいでしょう。
2014年にマイナーチェンジが起きる可能性
1シリーズは2012年にモデルチェンジをしたばかりですが、2014年に「フロント部分だけ」マイナーチェンジをするのではないか、という噂が流れています。
というのは、開発現場でフロント部分のみカムフラージュしたテスト車両が走っているところをスクープされているからです。たしかに現行モデルはフロント部分のデザインが一部で不評だったので、ここだけ改良する可能性は高いかも知れません。
また、フロント部分だけならモデルチェンジから2年以内の改良もまったく普通なので、これが現実になる可能性も高いでしょう。
・仮にマイナーチェンジをしたら、査定にどれだけ影響するか?
仮に2014年中にマイナーチェンジをしたとしても、改良部分がフロントのみなので、査定への影響はさほど大きくないかと思います。
何しろ、最近はマイナーチェンジと言っても、たとえばレクサスLSが2012年のマイナーチェンジで3000ヶ所を改良するなど「もはやフルモデルチェンジ」とも言える規模のものが多いです。
その中で「フロントのみ」なので、さほどのインパクトはないと言えます。
もちろん、文字通り「顔」が変わるわけなので、そのデザインの斬新さによっては、査定への影響もあるかも知れません。しかし、大きな影響が出る可能性は低いでしょう。
まとめ
ご存知の通り、今の日本の自動車市場で強い車種は、軽自動車・コンパクトカーです。BMWの主力である「スポーツカー」は「燃費が悪い」「荷物が乗らない」「2人しか乗れない」などの理由で、日本の自動車市場では敬遠されています。
しかし、1シリーズであればこうした日本の一般的な市場にも溶けこんでいけるので、「スポーツカー不況」の中でも、売上を伸ばせる可能性が大です。
もちろん、それは中古の1シリーズのニーズが高まることも意味しており、これから先、1シリーズを査定にかける方が有利になる、ということも示しています。
現時点で1シリーズを持っている方は、ここまで書いたように、2014年に「最初の車検」で市場が動くなど、買取価格を下げる要素がいくつか見られます。
そのため、早めの売却も視野に入れて、査定だけでも今のうちに受けておいた方がいいでしょう。
1シリーズ自体の将来性は、BMWの中でも特に明るいと言えるので、たとえば買取に出した後、新しい1シリーズに買い換える、というのもいいでしょう。(2014年にマイナーチェンジが起きたら)
1シリーズやBMWに気持ちよく乗り続ける上でも、市場での価値に敏感になる、ということは確実にプラスになるでしょう。
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