ステップワゴンの買取 ~ダウンサイジングは査定にどう影響するか?~

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モデルチェンジを間近に控えているステップワゴンは、査定・買取に出すことをもっとも急ぐべき車種の一つです。

特に今回のステップワゴンのモデルチェンジは、「ダウンサイジング」という日本ではまだ主流でない取り組みもしており、これは今後の中古車市場での査定にも大きく影響するといえます。

ここではそのモデルチェンジ、ダウンサイジングについて詳しく解説しつつ、今のステップワゴンの中古車の相場なども合わせて紹介します。

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ステップワゴンの中古車のモデル別、価格相場一覧

ステップワゴンの中古車市場での価格相場は、2014年5月現在下記のようになっています。

・1996年モデル…1~89万円
・2001年モデル…1~119万円
・2005年モデル…20~225万円
・2009年モデル…95~399万円

2009年モデルは古いものではもう5年になるわけですが、最安値が95万円と、なかなかの高値となっています。

もちろん、ステップワゴンは新車価格もそれなりに高いわけですが、リセールバリューがもともと高いということも、この高値につながっているでしょう。

2014年末~2015年のモデルチェンジ前に買取に出すべき

モデルチェンジが起きると査定価格が下がるというのは、中古車市場の常識です。通常はいつモデルチェンジがあるかわからないのですが、ステップワゴンの場合はもうすでにわかっています。

2014年末~2015年ということで、おそらく2015年になりますが、いずれにしてももうすぐです。

すでに中古車市場では「モデルチェンジ間近」ということで、ステップワゴンの買取価格が徐々に下がり始めており、遅れれば遅れるほど査定では不利になるといえます。

もちろん、もともとのステップワゴンの人気自体が高いので、多少買取価格が落ちたとしても十分な値段ではあるかも知れません。

それでも高く売れるなら、それに越したことはないでしょうし、買い替えを検討していた方は、これを一つの機会と捉えてもいいでしょう。

このモデルチェンジが成功すると、ますます新型に人気が移っていき、現行モデルの査定は不利になります。

今回のステップワゴンのモデルチェンジは、どのような部分を改善するのか、成否を予想するために詳しく紹介します。

ステップワゴンのモデルチェンジ ~エンジン改良による燃費向上~

今回のモデルチェンジで一番大きく変わる部分は「エンジン」です。一言でいうと「より低燃費なエンジン」を採用します。

詳しくは「ターボ」を採用するのですが、これは「自動車の排気熱を、さらに熱エネルギーとして活用する」という仕組みです。

ガソリンをふかせば当然「熱」が出ますが、この熱もさらにエネルギーとして活用することで「あまりガソリンを使わなくても、車が動く」ようにするわけです。

あくまで大雑把な解説ですが、こうしたターボを採用することによって燃費を向上させ、低燃費重視の最近の市場ニーズに合わせよう、という試みです。

今回、ステップワゴンでホンダがしたことは、専門用語では「ダウンサイジング」といいます。

これは今、世界的な潮流となっており、今後の中古車市場にも間違いなく影響を与える動きなので、簡単に解説します。

・ダウンサイジングとは何か?

直訳すると「サイズの低下」です。これは「車体のサイズ」ではなく、「排気量の大きさ」を示しています。つまり、ダウンサイジングというのは「排気量を下げること」です。

日本では燃費をよくするというとハイブリッドが連想されます。しかし、ハイブリッド車は価格が高いため、たとえ燃費がよくてもそれで元を取ることは難しくなっています。

そのため、環境問題などを考えず、ユーザーの出費のことだけ考えると、実はハイブリッドカーよりも「排気量が小さい車」の方が、よほど利益があるのです。

日本以外の国のユーザーはこのあたりの計算をシビアにしているので、ハイブリッドカーは日本以外ではあまり売れません。

アメリカでプリウスは人気ですが、ハリウッドスターなど、あくまで経済的に余裕がある人々が乗る車です。

つまり、日本では聞きなれない「ダウンサイジング」は、世界的に見れば実は「常識」なのです。

今回ホンダは、ステップワゴンを世界でもさらに売れる車種にするため、こうした「勝負」をかけました。これが成功して世界でも売れるようになると、日本の中古車市場にも当然変化が出ます。

ハイブリッド車より、ダウンサイジング車が人気になる

現在、日本の市場では低燃費の車が人気ですが、先にも書いたように、今のところ、日本人が低燃費と聞いて連想するのは、「ハイブリッド」でしょう。

しかし、ステップワゴンなどのダウンサイジング車が成功して、この概念がユーザーの間で広まると、状況は変わる可能性があります。

今までハイブリッド一辺倒だった市場がダウンサイジングに傾き始め、ハイブリッドの価格は落ちる可能性があります。

同時に、ハイブリッドのプリウスのように、ダウンサイジングの代名詞となった車種は、それによって一気に「低燃費」のイメージを独占することができます。

ステップワゴンがもしそれに成功したら、この車種に新たな「強み」が追加され、競合車の間でも大きく抜きん出るかもしれません。

・そうなるとますます、現行モデルの査定は不利?

こうしてステップワゴンの人気が上がることは、現行モデルの査定でも有利になるようですが、そうならないことも多いです。

というのは、「ダウンサイジング車」はあくまで新モデル以降であり、現行モデルまではむしろ「時代遅れのステップワゴン」と扱われるからです。

そのため、ステップワゴンに差をつけられた他の車種同様、買取価格も下がると考えられます。

ステップワゴンが今回のモデルチェンジに成功することは、現行モデルのユーザーにとってはむしろマイナスとなるわけですね。

もちろん、早めに査定に出して、買取価格が高いうちに売却してしまえば問題ありません。

ダウンサイジングが成功しようがするまいが、モデルチェンジで現行モデルの価格が落ちるというのは、全車種共通の流れです。

はっきりとした未来予測ができているわけですから、行動はできるだけ早めにした方がいいでしょう。

ステップワゴン専門店での査定・買取について

他の人気車種の場合、専門店は全国に1~2店舗ありますが、ステップワゴンの場合は人気車種の割にはありません。

ですが、ミニバン専門店なら全国各地にあるので、そうした店舗で査定や買取を依頼するのもいいかも知れません。

この場合も、オーソドックスな一括査定と合わせて、多くの一般の業者の査定価格と比較した上で、検討するといいでしょう。

まとめ

「モデルチェンジ」というと、多くのユーザーが連想するのはデザインの変更でしょう。

しかし、今回のステップワゴンのように「エンジン」という見えない部分を改善するものの方が、業界に与える影響は大きいといえます。

特に「ハイブリッドが流行っているのは日本だけ」という事実は、日本人の大部分は知らないでしょう。「少なくとも先進国では流行っている」と思っている方が多いはずです。

これも立派な「ガラパゴス化」の一つであり、ステップワゴンが取り組むダウンサイジングは、それを日本人に気づかせるためのいいきっかけになると言えます。

基本的にモデルチェンジというのは「その車種をより人気にするため」に行われるものですが、今回のホンダの挑戦は、それ以上の価値と可能性を秘めている、と言えるでしょう。

このモデルチェンジを「買取に出すタイミングを計る」ためにチェックしつつも、もっと大きなスケールでも観察し、見守りたいものです。

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