糖尿病の検査を薬局で誰でも手軽に受けられる日がもうすぐ来る?
現代病の一つに数えられる糖尿病は生活習慣病としても有名です。
日々の食生活の乱れが糖尿病を呼び、根本的な治療法がないために、いちどかかると一生涯付き合っていくことになる難病です。
しかし初期には自覚症状があまりないために、そのまま放置した結果、気がついてみたら糖尿病の合併症で日常生活に支障をきたすほどの重症になってしまったり、命を落とすという方も少なくありません。
私が担当した患者さんの中にもかなり重度の糖尿病の方がいましたが、制約の多さや薬の服用の手間などから、そのまま放置したことで合併症が進み、足を切断するという結果になった方もいます。
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実験的に行われるようになった糖尿病検査
このように非常に怖い糖尿病ですが、自覚症状がないために発見が遅れてしまうことも多くあります。そのため、筑波大などが実験的に東京と徳島で、薬局で簡単にできる糖尿病検査を行なっています。
「糖尿病診断アクセス革命」と名づけられた検査ですが、「指先採血によるHbA1c測定」という方法で糖尿病検査を行ないます。
専用の採血器具を使って自分で採血を行い、血液中のヘモグロビンに付いている糖を測定します。
ヘモグロビンA1c6.0位上の場合には糖尿病が疑われるため、医療機関での検査が必要となります。
薬局で簡単に行なうことができるこの検査を実施した結果、2500人余りの被験者のうち3割近い人が糖尿病であると診断され、早期発見に大きく貢献することになりました。
近く全国の薬局でも検査が可能に
検査装置は約40万円でメンテナンスはほぼ不要といわれています。
その装置も患者が負担するものではなく、薬局自体が負担するものですから、患者は検査に必要な測定用試薬の500円程度を負担するだけで糖尿病の検査を行なうことができるようになります。
薬局としてもメンテナンス不用の検査機器を40万程度で導入することで集客効果が期待できるとなれば、そのメリットは高いといえます。
コストの安さ、検査の手軽さ、そして何よりも糖尿病を早期発見できたという実験結果により、近く全国の薬局でもこういった簡易検査を行なうことができるようになるといわれています。
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