子どもが元気になったらすぐに薬はやめるべき?
風邪は引きはじめと治りかけが大事といわれています。
子どもが風邪を引いた場合などは、熱がある間は一大事と言わんばかりに心配をしますが、ひとたび熱が下がると一気に安心してしまう方が多くいます。
病院から処方された薬も、熱が下がり、風邪の症状が落ち着いたら飲まなくてもいいのではないかと思っている方は多く、そのことを薬剤師としてよく相談をされます。
結論をいってしまうと、答えはNOです。
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風邪の治りかけが大事な理由
鼻水やせき、熱など目に見える症状が軽くなっても、体の中の病原体が全部やっつけられたとは限りません。
具体的に症状が出るほどではないにしても、体内には風邪などのウィルスがまだまだいる状態です。抗体などの作用によって抑えられており、薬の効果もあって症状が治まっているだけに過ぎません。
薬の服用をやめてしまうと、ウィルスの抵抗が強くなり、風邪がぶり返すなどの状態になることもよくあります。風邪は治りかけが大事というのは、そういう意味もあります。
症状が治まったから大丈夫と気を抜いていると、体内のウィルスがさらに大暴れをして再度熱が出るなどということもよく起こります。
処方された薬はすべて消費しましょう
ウィルス性の病気で薬を飲んで治療し、患者の自己判断で薬をやめた結果、その後は薬が通用しなくなるほどにウィルスが繁殖してしまうと言うケースもあります。
薬によって勢力が弱まっていたウィルスが、完全に消滅する前に薬をやめたことで、その薬に対して耐性を持ってしまい、それまでの薬が通用しなくなってしまうと言う状態です。
結核などでよく見られるもので、多剤耐性結核と言われ、大きな問題になっています。
病院が薬を処方するのは、お金を稼ぐためではなく、その病気の治療に必要になる薬であるからです。処方された薬は必ず全部消費するように心がけましょう。
処方された薬をすべて消費することは、体内のウィルスをすべて退治すると言うことですから、薬がなくなる頃には安心して外で遊ぶこともできるようになるはずです。
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