薬の常識・非常識【1】~巷の噂とホントの話
薬に関しては、様々な憶測や噂が流れているように思います。
正しく使えば、非常に効果的な薬ですが、間違った使い方をすれば思わぬ副作用に悩まされることも多くある危険なものです。
市販品は処方薬に比べて効果が薄いといわれていますが、それも正しく使った場合の結果ですから、間違った使い方をすれば副作用に悩むことになります。
ここでは、巷に流れる薬に関する情報の中で正しいものを見てみましょう。
薬を牛乳と一緒に飲む!
まず、牛乳と一緒に飲むとよい薬もあるということをご存知ですか?
え?と思う方もいるかもしれません。
一般的には牛乳を飲むことで粘膜を作り、薬の吸収が阻害されるといわれている牛乳ですが、鎮痛薬を飲む際に牛乳を飲んでおくと鎮痛剤の強い作用から胃の粘膜を守る効果があります。
寝たまま飲んでしまうと炎症や潰瘍の原因に
次に、薬は寝たままより起きて飲んだほうがいいんです。
寝たまま飲むことで、薬がのどの奥や食道にくっついて動かなくなってしまい、炎症や潰瘍の原因になってしまいます。
飲んだ薬はしっかりと胃の中に納めて初めて効果を出すことになりますので、少なくとも服用後30分程度は横になるのを我慢するといいでしょう。
体力が低下して起きるのも難しいなら、薬を飲む時だけはベッドをギャッジアップするなどして上体を起こして飲むようにしましょう。
タバコはせっかくの効き目を下げる
昨今では禁煙活動も目覚しく、肩身の狭い思いをしている喫煙者ですが、薬の効き目すらも喫煙者の敵になってしまいます。
タバコの煙の中には、薬の効き目を弱めたり、効き目の持続時間を短くしたりする成分が含まれており、アセトアミノフェン、テオフィリン、プロプラノロール、ジアゼパムなどは効き目が弱くなると言われています。
入院中はタバコを控えるというのは、実はこうした意味もあるんです。
ちょっと都市伝説的な話
最後に、薬を飲む前にはコゲたものを食べないほうがいいんです。
何の関係があるのかと都市伝説的な話ではないかと思われる方もいるかもしれませんが、きちんとした理由があります。
コゲてできた活性炭には吸収剤の働きがあり、せっかく飲んだ薬の有効成分が活性炭に吸収されて胃の壁から吸収される成分が少なくなってしまうのです。
過去に職場で聞いた話などもありますが、思わず聞き返してしまうような話もあり、薬の飲み方の難しさを考えさせられます。