あなたの先祖の数は1000兆人! マカ不思議なマジメ計算
ある日ふと考えだしたら止まらなくなってしまったのが、「先祖の人数」です。
私には2人の親がいて、その親たちにも2人ずつ親がいて、その親にも2人ずつ親がいて……。祖父母は4人、曽祖父母は8人、高祖父母は16人です。
ざっとの想像ですが、高祖父母は私より100才くらい上でしょう。もっとさかのぼったらどうなるでしょう?
計算を続けていくと、とんでもない数字がはじき出される!?
計算を続けていくと200年前には何人の先祖がいたのだろうか? 300年前には? と考え始めてみて、何と驚くべき大人数の先祖がいることに気が付いたのです。
その試算を披露します。1兆人とか1000兆人とか、つじつまの合わないとんでもない人数になるのです。マジメに計算してみて、です。
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ざっと考えれば、とてつもない人数がいることに気が付く
自分より4代前の高祖父母は16人います。そこからさらに4代さかのぼると、16×2×2×2×2という計算、つまり8代前は16×16=256人となります。
さらに4代さかのぼった12代前は、256×2×2×2×2=256×16=4,096人です。私の中には、12代前の4000人分のDNAが4000分の1ずつ入っていることになります。
12代前というのは300才くらい上でしょう。300年前には私にもあなたにも先祖が4,000人いました。
このままどんどんさかのぼり続けたら、いったい何人になるのでしょうか? 怖くなります!
親になる平均年齢は何才か?
先祖の人数を計算するには、「両親がいくつの時に子どもは生まれるか?」を仮定しなければなりません。
計算を大げさにしないために、ここでは「25才」とします。最近の標準からすると25才で親になるのは早いですが、昔はもっと若くして親になっていたはずです。
昔の男子の成人「元服」は12才~16才くらいでした。十代半ばではすでに大人扱いされていましたし、結婚もかなり早かったはず。
大正10年に三木露風の作詞した童謡の「赤とんぼ」には、「十五で姐(ねえ)やは嫁に行き」とあります。大正時代には女性が15才で結婚することも珍しくはなかったのでしょう。
また、江戸時代の将軍の妻や側室たちは、30才になると夫と寝室を伴にすることができなくなったと言われています。「30才」はもはや親になるには歳をとり過ぎていると扱われていたわけです。
現代よりもずっと寿命の短かった時代には、結婚・出産も今よりはるかに早かったでしょう。
初産の平均年齢は十代だったのではないでしょうか。とすれば、親の年齢を「25才」と仮定するのは、控えめな設定といえるはずです。
25年ごとに親の数が2倍になると、100年ごとに16倍!
親の年齢を25才と仮定して計算すると、0才の子の親は25才、祖父母は50才、曽祖父母は75才、高祖父母は100才です。4代で100年ということになります。
100年前には2×2×2×2=「2の4乗」の先祖がいました。100年ごとに「2の4乗」倍になるのですが、一気に数式を発展させるとわかりにくいので、ここでは細かく追っていきます。
100年前:2×2×2×2=2の4乗
200年前:100年前の人数×2×2×2×2=(2の4乗)×(2の4乗)=2の8乗
300年前:200年前の人数×2×2×2×2=(2の8乗)×(2の4乗)=2の12乗
400年前:300年前の人数×2×2×2×2=(2の12乗)×(2の4乗)=2の16乗
500年前:400年前の人数×2×2×2×2=(2の16乗)×(2の4乗)=2の20乗
……
ここまでの計算でお分かりいただけると思いますが、x百年前の先祖の人数は、「2の4x乗」となります。900年前の人数は、2の(4×9)乗(=2の36乗)、1000年前は、2の40乗です。
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1千年前には、先祖が1兆人いたという不思議な事実
上の計算を実際にしてみると以下の人数となります。
100年前:2の4乗 =16人
200年前:2の8乗 =256人
300年前:2の12乗 =4,096人
400年前:2の16乗 =65,536人
500年前:2の20乗 =1,048,576人 (約100万人)
600年前:2の24乗 =16,777,216人 (約1千6百万人)
700年前:2の28乗 =268,435,456人 (約2億6千万人)
800年前:2の32乗 =4,294,967,296人 (約42億人)
900年前:2の36乗 =68,719,476,736人 (約680億人)
1000年前:2の40乗 =1,099,511,627,776 (約1兆人)
ちなみに、2000年前は「2の80乗」となり、1,208,925,819,614,629,174,706,176人です。これは「兆」の上の「京」の上の「垓」(がい)の上の「じょ」という位です。
世界人口より多い先祖がいる!?
この計算結果が生み出すマカ不思議な矛盾は、人口よりも多い先祖がいたことになってしまうことです。
計算上は700年前に2億6千万人の先祖がいましたが、その頃の日本の人口は1千万人前後です。800年前の42億人は現代の世界人口に匹敵する数値です。1000年前に1兆人も人がいたはずがありません。
しかも、この計算は親の年齢を「25才」と控えめに設定しています。
もし「20才」とした場合には、はるかに大きな値となります。x百年前の人数は「2の5x乗」となりますので、800年前に「2の40乗」の1兆人、1000年前は「2の50乗」で1100兆人です!
1兆人分のDNAが入っているはずなのに、それはありえないのはなぜ?
この計算には間違いはありません。われわれのDNAには、1000年前の1兆人~1100兆人のDNAが少しずつ受け継がれているはずです。
しかし、現実にまったくマッチしない結果です。非常に多くの数の「人物の重複」がないと起こりえません。
8人ずついるはずの高祖父、高祖母のうちの何人かが、同一人物であるということです。
一人の男性が複数の女性と子を作ったために、父方の高祖父のひとりと、母方の高祖父のひとりが同じ人、というようなことが、頻繁に無ければいけないことになります。
1000年まえの日本の人口は500万人程度と推定されます。全員があなたの先祖と仮定した場合でも、100年前に16人いるはずの高祖父母が、実人数では4~5人でなければなりません。
おそらく、相当な頻度で親類同士の重婚が行なわれてきたのでしょう。(100年で4人とした場合、1000年で約100万人、5人とした場合、約1千万人の先祖です)
こうして考えると、私たち日本人は1000年さかのぼれば、ほぼ全員血がつながっているのではないでしょうか? 周りがみんな兄弟だと考えると、何だか楽しくなりませんか?
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コメント
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コメント (2)
・・・重複を考慮に入れないと。また、地域交流の具合により偏り具合に特色がありましょう。狭い土地なら先祖の重なり具合は、高いと言うより同じになりましょう。
意味不明ですみません。
重婚ではなく、先祖の中に兄弟があると飛躍的にその前の代の重複が増えます。
また、代が離れるに連れ、同一人物が複数の代にまたがり現れます。その人の親は2人で先祖も同じな訳で、その血統の代が一つずれるだけで、1/3の実人数になるのかな。