『ギャル文字一括変換装置』誕生の秘話を開発者がアツく語ります
2004年2月に開設、利用者のべ100万人のギャル文字変換サイト『ギャル文字一括変換装置』です。
ギャル文字を翻訳、解読、変換、作成できるユニークなページです。まもなく開設10周年を迎えます。
このサイト、何を隠そう私が開発者です。これまで誰にも話す機会がなかった開発のきっかけ、コンテンツ発想のヒント、アフィリエイトの実績について明かします。
ウェブで何か新しいものを作ろうとしている人にとって少しでもヒントになればと思います。
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リストラ一歩手前。ありえない遠方への業務命令
「ちょっと遠いんだけどどうかな?」それまで従事していたWEBプログラミングの仕事が一段落し、次の勤務地を上司から提示されました。
やめたら後がない年齢でしたので「行きます」と即答しました。
これまで遠距離通勤の案件は断り続けてきた私に、上司は「これを断ると次はないぞ」というつもりだったそうです。
通勤に何時間もかかるので自主的に単身赴任
承諾はしたものの現実的には通勤が非常に困難な距離。途中何回も乗り換えがあって超満員になる経路でした。
そこで一計を案じて現地のビジネスホテルを長期契約することにしました。
会社には秘密なのでホテル代はもちろん自腹です。
ただし遠隔地だけに会社から支給される通勤定期代も高額。宿泊費用の一部にしました。
少しでも負担を減らすためホテルの支配人には直接値引き交渉。
長期の宿泊客はホテル側にとっても悪い話ではないのです。
通勤時間を自分の時間に変換すると一日が長い
残業なしの仕事でしたので、歩いて20分ほどのところにある宿泊先のビジネスホテルに戻ると、次の朝出社するまでの時間がたっぷりとありました。
本当なら満員電車にゆられていた5~6時間は、休養、読書、ネットサーフィンの時間に充てることができます。
いつものように就寝前にニュースサイトのチェックをしていると、ある記事が目に留まりました。
「ギャル文字が流行の兆し」のような内容でした。
ギャル文字とは何か
日本の文字には、ひらがな、カタカナ、漢字、英字、数字、記号、さらにはパソコンの中にギリシャ文字やらロシア文字まで入っています。
ギャル文字とは、以下のように定義されます。
(『ギャル文字一括変換装置』より抜粋)
1.一つの文字を縦に分割して、
2.それぞれの部分を別の類似した形状の文字に置換し、
3.何となく元の字に見えるように組み合わせた文字表現
そのニュースを見てひらめきました。
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これはコンテンツ化できるなと。ウェブサイトの企画立案の仕事をした経験があるので、すぐにピンと来たのです。
3時間程でプログラムを作成してアップロードすると、これはイケルと確信しました。
それは昔からあった文字を使った遊び
『ギャル文字一括変換装置』が誕生した10年前、突然この世にギャル文字が出現したのではありません。
日本語学的には「分字」といって、同様のものは昔からありました。
たとえば、昔の人は無料のことを”ロハ”といいました。
それは只という字を横に分けた、いわば文字によるクイズ、なぞなぞのような言葉遊びでした。
使用する文字を徹底的に分字し、可読性を無視して暗号性を強めることにより面白さを追求したのがギャル文字というわけです。
別にギャルが発明した文字ではありません。
毎日更新しなくてはならないブログ
2004年当時の日本は、まだブログという言葉も一般的ではなく、人々は「ホームページ」というものを作成しておりました。
やがて、ホームページ作成よりも手軽なブログが流行り始めると、人々はこぞって日記を世界に向けて公開し始めます。
アイドルでもない人がブログを書いても本人しかアクセスしないのは当たり前。
どうやってブログのアクセス数を増やしたらよいかが世の中の話題の中心になりました。
結論としては毎日サボらないで、面白いことを書き続ける。それを数ヶ月とか一年以上継続すればそのうちに……。という気の遠くなるような話でした。
平気で数ヶ月も更新されないまま放置されるページが増えると、世の関心はSNSに移行します。
Twitter、LINEの時代になるのはそれからさらに後のことです。
メンテナンスに膨大な労力を必要とするコンテンツは避けたいものです。
理想的には一度作ったらそれで終わり。そういうものがいいのです。
『ギャル文字一括変換装置』は10年前に作って以来、継続的なメンテナンスをしていません。
する必要がないのです。ときどきアクセス数を確認して、異常がないかをチェックする程度です。
他人の意見は聞くもの。同僚の貴重な一言でアフィリエイトを導入
職場の同僚や上司に『ギャル文字一括変換装置』のことを話すと、反応はさまざまでした。
上司は、いくらやさしく説明してもギャル文字というものが理解できず、しまいには不愉快な表情をする始末。あわてて説明を打ち切りました。
一方、若い年代の同僚には大ウケでした。しかも彼は私にこう言ったのです。「なんかそれ、お金の匂いがする!」
さっそく、アフィリエイト契約をすると開始月から黒字化。5年たつと、欲しかったバイクの金額に到達。
その一度目の車検がもうすぐ来ます。自腹を切ったホテル代も回収間近です。
次のヒット作を狙うけれど……
その後も、いろいろなアイデアを思いついては形にしています。
自分でも満足のいくものもいくつかできましたが、なかなか『ギャル文字一括変換装置』を越えるヒット作が出ません。やはりビギナーズラックだったのでしょうか。
それでも私がプログラミング開発を続ける理由は、アイデアを形にする面白さがそこにあるからでしょう。
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