ThinkPadとLinuxで養う論理的思考力と問題解決能力
1992年にIBMによって開発・販売され、2004年にLenovo(レノボ)によって買収されたノートPC。
全体が黒一色に統一され、キーボードの中央に一点の赤いトラックポイントを配したシンプルなデザインは歴代のThinkPadに受け継がれています。数ある特徴のうちの一つはLinuxとの相性がとてもいいことです。
LinuxをインストールするThinkPadは中古品で十分。ヤフオクで手に入ります。OSを含めソフトウェアはほとんど無料ダウンロードの世界。
その代わり、トラブルが生じたらまず自分の力で取り組む姿勢が求められます。わからなければ考える。考えてもわからなければ調べる。調べてもわからなければ尋ねる。
こうしたプロセスを経て、気が付くとあなたには論理的思考力と問題解決能力が身に付いているはずです。
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手を加えて自分のマシンに仕上げる楽しみ
本当はPCなんて動きさえすればどんなものでも良いのです。古くてもそれなり速くて、入手がしやすく、部品交換も容易、しかも丈夫なものとなると、2002年から2004年のThinkPadがそれらの条件にあてはまります。
ただし10年という歳月がたっているため、発売当時のままで使うのには無理があります。老朽化したパーツの交換、SSDへの換装など、いろいろ手を加えて自分のマシンに仕上げていくところがマニアの道です。
自作?トラックポイントキーボードが¥1,000で完成
ThinkPadを使い慣れると、マウスを動かすために右手をキーボードから離すのが億劫になります。せっかくブラインドタッチしているのに台無しです。
トラックポイントキーボードは、キーボードのホームポジションに両手を置いたまま、カーソルを動かすことができるのです。
トラックポイントキーボード(¥5,618)を導入するまでは、¥1,000で落札したX24の上半身を取り外し、外部モニタ接続をして使っていたほどです。けっこう快適でした。
10年前のPCでもサクサク動くLinux
PCを何台も所有するのにいちいち新品を買っていられません。高価なOSや有料のアプリケーションなどは家計の敵。すべて無料でダウンロードできます。ことごとくタダで環境を構築できるのがLinuxの世界です。
使用目的によって以下の2つの構成が現時点での最適解といえます。
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ネットサーフィン派なら2002年製のThinkPad X24
以前は8GBのCFを「CF→2.5型IDE-HDD互換コネクタ変換ボード」に取り付けてました。最近は\5,000以下で32GBのSSDが手に入るのでそちらのほうがよいでしょう。
ThinkPad X24はまだヤフオクで入手可能です。1度や2度落札に失敗しても、すぐに別の出品があります。ウルトラベースは必要です。
ThinkPad X24に限らず、XPのサポート期限到来(2014年4月)によって、日本中の中古パソコンがぞくぞくと出品される可能性があります。あわてることはないでしょう。
この構成に入れるOSは、Puppy Linuxです。バージョンは、431、528、550などお好みで。
おすすめは528ですが、どうせタダなので3バージョンそろえておけば完璧です。最終的に気にいったものを使い続けてください。本体の底面から差し込むメモリは最大にします。
ビジネスユースなら2004年製のThinkPad G41
G41には、奮発して64GBか128GBのSSDを入れましょう。やはりメモリは最大限に積んでください。
この組み合わせには、少し古いですがUbuntu 12.04 LTSをインストールします。このLTSとは、long-term supportの略で、通常版が半年毎にリリースされるのに対し、より長い期間使うことができます。
12.04という数字は、西暦の下2桁と月を表しています。Ubuntu 12.04は、2012年の4月にリリースされたという意味です。
つい最新版をインストールしたくなるのが人情ですが、せっかく苦労して覚えた半年後には次のバージョンが出るので、とても空しい気分を味わいたい人にはおすすめです。
ビジネスに求められる論理的思考力と問題解決能力
すでに述べたように10年前のThinkPadと最新のLinuxは最強の組み合わせとなります。
Linuxは基本的に無料。実はイバラの道です。どこにも苦情をねじ込めません。
動かなければ誰のせいでもない、自分の力量が足りないせいです。すべてのトラブルは知恵と粘りとGoogle先生に聞いて解決しなくてはなりません。
あなたがつまずいたところは、同じところでつまずいた先人が解決策を公開しているかもしれません。
ある問題が生じて、調べてもどこにも出ていない。しかしこうしたら解決できた。そんな情報は公開しましょう。それがLinuxユーザー同士の掟のようなものです。
苦労は買ってでもしろという言葉があります。Linuxで四苦八苦する経験は、あなたの論理的思考力と問題解決能力を確実に向上させるはずです。
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