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月の値段は1坪2円!~ひょっとしてあなたも大地主になれる?

2014.03.26

月の値段は1坪2円!~ひょっとしてあなたも大地主になれる? はコメントを受け付けていません

1969年7月20日にアポロ11号が初めて月に着陸してから45年が経とうとしています。

地球上の土地は、「早い者勝ち」「強いもの勝ち」で占有されていますが、月も初めてたどり着いたアメリカのものなのでしょうか? 実は国際的な取決めでは、どこの国も所有できないことになっています。

とはいえ、誰かの所有が禁じられているわけではありません。そのすき間をねらって「販売」している会社があります。月は先を越されてしまいましたが、金星や冥王星なら今からでも間に合うかもしれません。あなたも「売って」みませんか?

月が1坪2円の値段売られているのは、安い? 高い?

世界で最初に裏をかいたのが、アメリカ人のデニス・ホープさん。「国が所有できないとなってはいても、個人が所有できないとはなっていない」として、1980年に「所有」してしまいました。そして、分譲を始めたのです。

ネットで購入すると現在は1エーカー(64m×64m=4,000m2)が2,700円です。1エーカーはおよそ1,200坪ですので1坪あたり2.2円と破格(?)の安さです。

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プール付きの屋敷を建てて、テニスコートをつくってもまだスペースが余るほどの広い土地がたったの2,700円。東京近郊なら何十億円もするような広さです。激安といえる(?)かもしれません。あなたも、将来の別荘用に購入してはいかがでしょうか?

自分勝手に売っているわけではありません

ススキと満月
デニス・ホープさんは勝手に売っているわけではありません。もしそうであれば、誰でもすぐにマネできてしまいます。ホープさんは1980年にサンフランシスコで所有権の申し立てをして受理されました。その後、アメリカ合衆国政府、国連、旧ソビエト連邦に権利宣言書を送付しますが、異議申し立てがありませんでした。(無視されただけなのかもしれませんが…)

自分の所有権が認められたものとして、ネバダ州にルナ・エンバシー社を設立して、月の土地を販売し始めたのです。これまでに、アメリカ合衆国大統領やハリウッドスターなど15万人が購入したそうです。

ルナ・エンバシー社で購入するとどうなる?

ルナ・エンバシー社で月の土地を購入すると、土地の権利書や「月の憲法」(誰が決めたの?)、月の地図などがもらえます。7,000円の豪華版で購入すれば、「ムーンオーナーシップカード」やオリジナル・ルナファイルなどももらえます。

ギフトにも利用できますので、恋人にプロポーズする際に広大な土地をプレゼントできますし、友達の結婚祝いに1エーカーの土地をポンッと贈ることもできます。夢のある贈り物になること間違いなしです。ただし、利用価値は本人次第ですけれど…。

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自分の土地を見たいときには宇宙旅行代理店へ。たったの150億円です!

Details of space rocket engine over blue sky background
実際に土地の見学したい場合には、ルナ・エンバシー社では責任を負いませんので、自分で行くしかありません。アメリカのスペースアドベンチャーズ社が世界で唯一、民間人向けに月へのツアーを実施していますので、個人で申し込んでください。2017年に実施予定です。費用は17泊18日、3食昼寝付で1億5千万ドル(約150億円)です。

ロケットはスペースシャトルではなく、ロシアのソユーズですので、地球に戻る際には高度数万キロから海に自然落下することになります。ジェットコースターの何百倍もドキドキするユニークな体験になるはずです。

宇宙の法律ではどんな取り決めがなされているのか?

宇宙に関する国際的な協定には、「宇宙条約」と「月協定」があります。

1960年代に、「いずれは月の上での領土争いが起こる」と世界の国々が考え、みんなのものとする取り決め「宇宙条約」が締結されました。正式には「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」といい、月についてだけ定めたものではありません。

宇宙の探索はすべての国のために行なわれること、天体や宇宙は主権の主張や国家の取得の対象外とすること、などが決められています。月の上での脅迫行為や武力行使、大量破壊兵器の設置なども禁止されています。

宇宙条約には「領土」について規定されているものの、資源が発見された時の取り決めがなされていないなど、あいまいな部分もあるため、1979年に「月条約」が採択されています。

日本は協定を批准していません

「月協定」は、正式には「月その他の天体における国家活動を律する協定」という名称で、平和的利用や環境維持、表面や天然資源の領有禁止などを定めています。

宇宙条約は世界の主要な101か国が批准しており、国際的に認められた取決めですが、月協定については、先進諸国の多くが批准をしていません。アメリカ、ソビエト、中国など実際に有人宇宙飛行に成功した国はどこも認めていないのです。日本も、批准する意義が乏しいという理由から拒否しています。

月の資源は、今のところ誰のものかもわかりません。もしかすると、あなたのものになるかも知れないのです! 万が一、あなたの土地からレアメタルやダイヤモンドなどが発見されたら、大金持ちになってしまうということがあり得ます。

今なら宇宙が自由に売れるかも?

宇宙にあるすべての天体の土地は、所有権があいまいです。誰でも自由に「自分のものだ」と主張できるわけです。ホープさんのルナ・エンバシー社は、月だけにとどまらず、火星の所有権も主張し販売を開始しています。放っておけば、ホープさんは太陽系の惑星全部を「所有」してしまうかも知れません。

そうなる前に販売を開始してしまえば、一儲けできるはずです。とりあえず、金星や水星あたりからスタートしてもいいですし、太陽を売ってしまう手もあります。いずれは、北極星やアンドロメダなどに広げたり、分譲ではなく星を丸ごと一つ売るのもよいでしょう。「オリオン座」など星座をセット販売するのも一案です。

なんといっても、宇宙には1兆の1兆倍の1兆倍以上の星がありますので、人類全員にひとつづつ売っても十分な在庫があります。しかも、仕入れはタダです。

ルナ・エンバシー社が2,700円の販売価格のうち1,000円の利益を上げているとして、15万件の販売での利益は1億5千万円です。それほど儲かる商売でもないかもしれませんが、新しいビジネスを模索している方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

by 水の

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