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パンダはなぜ大食いで竹ばかり食べるのか?~パンダの生き残りの知恵

2014.03.23

パンダはなぜ大食いで竹ばかり食べるのか?~パンダの生き残りの知恵 はコメントを受け付けていません

model_panda4前回は、パンダの名前の由来や発見・飼育の歴史などの豆知識を紹介しました。

ここではパンダが竹を食べる理由など、行動・食事に関する豆知識・トリビアを紹介します。

(前回の記事は、下をご覧ください。↓)

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パンダはそもそもなぜ竹を食べるのか?

パンダが竹を食べる理由は、「動きが遅くて、獲物を仕留めることができない」からだと言われています。

元々パンダの祖先である「シバナズア」という動物は雑食だったのですが、動きが遅いためにだんだん竹以外のものが食べられなくなった、ということです。

竹は栄養分が少ない

実際には、竹にはほとんど栄養がないので、パンダは好きで食べているというよりも「やむを得ず食べている」というのが現実のようです。

パンダが一日のほとんどを食事と睡眠に費やしているということは割と知られていますが、別に食いしん坊だからではないのです。

竹の栄養分が少ないため、そのくらい食べていないと体が持たないんですね。

竹は栄養分が少ないだけではなく、消化もされにくいという特徴があります。

消化される率はわずか「20%」で、残りの80%は消化されません。

つまり、単純計算で考えてみますと、パンダは他の動物の5倍食べる必要があるということです。

パンダと同じサイズの動物といいますと熊が一番イメージしやすいかと思います。

つまり、熊の5倍食べるということです。熊の5倍食べると考えれば、パンダが一日中食事をしているのも、納得がいくと思います。

竹を食べるパンダ

パンダの食事量と、食事時間

パンダは一日に15kgの竹を食べます。

食事にかける時間は14時間で、食べた竹は10時間後にはほとんど消化されないまま、排泄物として出てきます。

つまり、毎日約15kgのうんちをしているということになります。

これだけ大量のうんちとなると、一度に出すのは困難ですので、パンダは歩きながらでも排泄をしていることが多いのです。

パンダの行動

木に登るのは得意だが、下りるのは苦手

パンダが木に登るというのは割と知られています。

ものすごく細長い木でも集団で登っていってしまうので「枝が折れるんじゃないか」と心配してしまうくらいです。

(興味がある方は「パンダ 木登り」で画像検索してみてください)

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このように「意外と」木登りが得意なパンダですが、なぜか下りるのは苦手です。

そのため、下りる時には落下することが多いそうです。

パンダの木登り

「そんなドジな生き物がよく生き残ってこれたな」と思ってしまいますが、天然記念物として絶滅の危機にも瀕しているというのもそのノロマに原因があるのかも知れません。

このノロマぶりを見る限りでは、生きるためには竹を食べる以外に選択肢がなかったのでしょう。

パンダは意外と凶暴

パンダは熊の仲間なので、意外と凶暴だということを聞いたことがあるかも知れません。実際、動物園のスタッフさんが襲われたり、観光客が襲われたりするという事件も過去に起きています。

ただ、これはパンダが凶暴なのではなく「動物園の生活でストレスが溜まっていたから」とする説もあります。

実際、動物園に連れて来られたらどんな動物でもストレスが溜まるのは当然で、ましてパンダのようにどこに行ってももっとも注目される動物であればなおさらです。

注目されるというのは人間の立場からするととてもいいことのように思えますが、、動物にとっては苦痛以外のなにものでもありません。

(人間だって、毎日10時間、大勢の人にに監視されていたらうんざりするでしょう)

そのような事情があるため、パンダが他の動物と比較して特に凶暴な部類に入るのかどうかは定かではありません。

ただ、野生のパンダの場合は他の周囲の動物より動きが遅いので、凶暴さを発揮してくても出来ないというのが現実でしょう。

パンダの繁殖・妊娠が難しい理由

オスもメスも一人暮らし&発情期が短い

パンダは普段、オスもメスも「一人暮らし」をしています。
そのため出会いのきっかけがまず少ないのですが、加えて発情期が短いとい特徴があります。

パンダの発情期は年に1回だけで、特にメスが受精をできる期間は非常に限られています。

普段から出会いがない上に、せっかくの発情期もあっという間に終わってしまいます。そのような厳しい条件があるために、ひんぱんに妊娠・繁殖するということは難しいようです。

パンダの妊娠の判定は、難しい

人間が飼育している場合も、パンダの妊娠は「したのかどうかわからない」というのが現状です。クローンすらできる時代に意外かも知れませんが、動物の妊娠というの意外に気がつかないようです。

特にパンダの妊娠は「出産するまで妊娠したかどうかわからない」というくらい判定が困難らしく、動物の中でももっともやっかいな部類に入ります。

では、たまに流れるパンダ妊娠のニュースは何をもって妊娠と判断しているのかというと「行動の変化」です。

人工授精をした後に食欲が旺盛になるなど、それまでの妊娠時にも見られた同様の行動が観察された場合「おそらく妊娠しているだろう」と判断するわけです。

このように推測で妊娠を判断するのですが、たまたまそういう行動が起きただけで「空振りした」ということもあります。

いわゆる「擬似妊娠」と呼ばれるものですが、2004年の上野動物園のシュアンシュアンでも、これが起きました。


以上、パンダの行動に関するトリビア・豆知識を紹介しました。

絶滅危惧種のパンダですが、今後は妊娠の判定方法などもさらに進歩して、もっともっと増えていってほしいですね。
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