インドのあやしい路上ビジネス~「バラナシ!歯ブラシ!スバラシ!」
世界中にはその国ならではのさまざまな商売が存在しています。その中でもインドの路上ビジネスは特に強いインパクトを放っています。
ある理由により驚くほど値段の安いチャイ屋(お茶屋)さんや「バラナシ!歯ブラシ!!スバラシ!!!」と意味不明の言葉でいきなり話しかけてくる謎のマッサージ屋さんなど。
ここでは、これらのあっと驚くインドの路上ビジネスを紹介してみたいと思います。
インドで一番人気の飲み物といえば…?
インドで最も人気の高い飲み物は、間違いなく「チャイ」でしょう。チャイとは「お茶」のことを指します。さまざまな国で、お茶をチャイと呼びます。
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インドのチャイは簡単に言ってしまうと、シナモンや生姜が香る甘~いミルクティです。おそらく日本で同じものを飲めば「甘ったるい」と感じるはずですが、やはりそこは灼熱のインド。
渇いた身体にこの甘味が染み渡ります。甘いお茶が苦手な方でも不思議とすっと飲めてしまいます。ガンジス川を眺めながらの、朝の一杯は本当に贅沢な瞬間です。
いや…お店の数多すぎやしませんか?
もしあなたがインディアンストリートを歩いていたら、「いくら好きとはいえ、チャイ屋さん多くない!?」と思うはずです。
どんな街でも、街の至るところに小さな屋台やポットをもった移動販売がいます。100メートル歩けば屋台。それから100メートル歩けばまた違う屋台。その間にすれ違う何人もの移動販売。
なんでこんなにお店があるのでしょう?
いくらなんでも安い。安すぎる
インドにチャイ屋さんがたくさんある理由は、文化的な面も大きいと思いますが、その圧倒的「安さ」も一つの理由ではないでしょうか?
インドの物価は世界でもトップクラスに安いとはいえ、それでも安い。安すぎる。一杯、3ルピーから5ルピーが平均です。日本円に直すと、なんと大体6円から10円くらいです。いくらなんでも安すぎます。怪しい…。
なんでそんなに安い?…隠された「秘密」があるからです
インドのチャイが安い理由、それは… 「お茶を温める燃料が牛の糞だから」です。
インドにはそこら中に牛がいるのは皆さんご存知でしょう。牛にとってはこの国の土地という土地のすべてがトイレなのです。彼らは道のど真ん中でも構わずウンティをします。そのため、道のありとあらゆるところから牛のウンティ臭が立ち込めています(笑)
ですから、燃料はそこら中に無尽蔵にあるのです。半永久的に燃料費がかからないならば、毎日激安で売ることもできるでしょう。
とはいえ、実際にはそのまま牛の糞を使うのではなく、乾燥させて固めたものを燃料として使うそうで、牛の糞燃料作り屋さんもいるそうです。そのため、完全に燃料代が無料ということはないそうですが、それでもかなり安く燃料を調達できるそうです。
しかも、彼らのウンティはよく燃える上にかなり燃費もいいとのこと。塊一つ買えば、何100杯も茶を沸かすことができるのだそうです。
もしかしたら、地球のエネルギー問題を解決する夢のエネルギーになり得るかもしれませんね(笑)
あくまで燃料ですから、ウンティはあなたの口に入ることはありません。安さの理由もわかったはずですので、旅行する際には安心してチャイをお楽しみください(笑)
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ガンジスを見ながらのマッサージ…一見優雅に思えますが
バラナシは僕にとって非常に思い出の深い地です。遥かなる大河ガンジス河が流れるその街は「聖地」と呼ばれます。
ガンジスの流れはすべてを流す流れ。汚れも迷いもその流れが洗い流してくれます。ガンジスの流れはすべてを受け入れる流れ。悪い人も良い人も良い犬も悪い犬も一緒に流されます。
「バラナシ!歯ブラシ!!スバラシ!!!」
うるっさい!!なぜこっちがガンジス見ながら「それっぽいこと」考えている時にお前は現れるんだ!しかもなんだ?「バラナシ、歯ブラシ、スバラシ!」って?!全然面白くないぞ!いい加減にしろ!?
話しかけてきた男は何かマットのようなものを持っていました。せっかくの僕のそれっぽいタイムを邪魔してくれやがって、面白くもなんともないことだったらただじゃ置かないぞ!と思いながら彼の話を聞くと、
「俺はマッサージ屋さんだ」「ここで20ルピー(40円)でマッサージしてやる」とのこと。
正直、迷いました。ガンジスを見ながらマッサージを受けられる機会なんてなかなかありません。でも、僕のそれっぽいタイムを邪魔したこの男に揉まれるのもなんとなくしゃくでした。
それでもやっぱりマッサージが気になってしまい、僕は意を決して受けることにしました。なんてったって「神秘の国」ですからね。秘伝のマッサージ技術があるかもしれません。
「OK!よろしく頼むよ!」と僕が言うと、その男は笑いながら「バラナシ!歯ブラシ!スバラシ!」と言いました。流行ってんのかなぁ(笑)?そして、男はぱっとマットを開きました。
しかし、マットが開かれた瞬間僕は、「やっぱりなし!!マッサージいらない!!」と叫んでいました。
いくらなんでも…汚すぎるでしょう
開かれたマットをみて愕然としました。ありえないくらい汚い!!いつ洗濯したんだ?むしろ洗濯したことあるのかってレベルで汚い(笑…えない)
マット中に広がる数々のシミ、汚れ、黄ばみ、穴、「それで誰がマッサージうけるんだ?」ってほどの汚さでした。
ちなみに、男がマットを敷き始めたのは牛のウンティの上…。もうダメです!さすがに体験することができませんでした。すいません。
しかし、後日彼のマットに寝そべりながらマッサージを受ける白人バックパッカーを見ました。世界って広いなぁと感じざるを得ませんでした。
実はインドにはまだまだ、さまざまな路上ビジネスが存在します。床屋さんだったり、歯医者さんだったり、何屋さんかわからない商売だったり…。
しかし、どれも怖くて体験できませんでした(笑)!次回インドに行った際には絶対に挑戦してみたいと思います!いつになるかはわからないですが…。
By たきゅ佐々木
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