ベルリン市内にあるテンペルホフパークという元空港だった広大な公園
あなたは公園と言われてどんな場所をイメージしますか?
日本の場合、あまり広い公園はありませんので、こじんまりした場所を思い浮かべる方がほとんどだと思います。しかし、私の暮らすベルリンにはとんでもなく広い公園があるんです。
どうしてこの公園は広いのでしょうか?その理由は、空港の跡地に作られた公園だからです。飛行機が離着陸するだけのスペースですので広いのは当然ですよね。
テンペルホフパークは縦横どちらも2キロくらいあって、元滑走路を歩くだけでかなりの運動になります。この公園は私が住んでいるアパートの目の前にあるので天気のいい日には散歩しによく出かけます。
スポンサーリンク
アクティビティー盛りだくさん!
上の全体図にも小さく見えますが、鳥マーク、犬マーク、バーベキューグリルマークなどがあります。トイレももちろん完備です。犬マークのエリアはドッグランエリアで犬をつれてきてリードなしで走らせても良いエリアです。
バーベキューはマークのあるところであれば、火を用いることができるので、週末やお天気のいい日はたくさんの市民で賑わいます。
エントランスは赤い看板で分かりやすくなっています。ワンちゃんは一応リードをつけるようにとのことですが、守ってる人は半々くらい。ドイツのワンちゃんは躾が行き届いているので、リードなしでも悪さをする子も吠える子もいません。
基本的に飼い主の言うことしか聞かないように躾けられているのか、ああ!可愛い!なんて言って近づいていってもあっさり無視されることが多いです。ご主人様の言葉にはすぐ反応するのに、他人は無視…。かなりレベルが高いワンちゃんが多いです。
ローラーブレードや自転車も持ち込み自由で、中でセグウェイのレンタルなんかもやっています。遊びに貪欲で、古い物を無駄にしないドイツ人の気質が全面に出ている公園の一つと言えましょう。
上の写真の看板は鳥マークです。これは4月から7月の間、このエリアに野鳥が暮らすので彼らの生活を邪魔しないように!という看板です。この写真を撮影したのは3月だったので、まだこのエリアに入れましたが、今は閉鎖されています。
このように、動物と人間の距離が近く、共存しているということに対する配慮がこの国の素晴しいところだと思います。実際公園を歩くと、鳥の歌声がとても可愛く響いていて、心底癒されます。
夏になるとカナブンが大量にブーンという音とともに突進してくるので多少怖いのですが、これもまた夏の風物詩というか、自然の一部…ということでもう慣れました。さすがに初めの頃は逃げ惑いましたが、もう慣れるしかないです…。
スポンサーリンク
みんな大好きバーベキュー
市民の春夏のアクティビティートップ5に必ず入るのが、バーベキューです。ベランダや裏庭があるご家庭には必ずと言っていいほどグリルがあり、ちょっとでも太陽が出てるとすぐさま外に出て食事、これがドイツ流です。
焼いたらすぐ食べれるグリル用のガーリックバター付き切れ目のついたフランスパン(味各種あり)や、ベジタリアン用ソーセージなどと食べる食材もそれようにいろいろあってネタに尽きることはありません。
そしてバーベキューと言えばビール!ビールはミネラルウォーターより安いので、ついつい飲み過ぎてしまうので注意が必要です。気づいたらものすごく酔っぱらっている…というのは日常茶飯事と言えましょう。
こちらがグリル持ち込み可能なエリアです。子供から大人まで楽しめるようにできています。たくさんの人たちで賑わうこのエリア、土日となるとお祭り気分が簡単に味わえます。
このように、遊び場があったり、市民の菜園があったりと盛りだくさんです。もともとは航空施設だったのに、ここまで発展させて今なお使われているのが、素敵ですよね。将来的には緑地化計画などが加わるそうで、どうなるのか楽しみです。
この空港の歴史
1923年に開港され、第二次世界大戦中に世界首都ゲルマニア計画の一環としてヒトラーが命じてターミナルビルをいまの形に改修、当時は軍事用空港として利用されていました。
東西ドイツ時代は西側に物資を空輸するための拠点として使用されていました。2008年まで空港として使用されたのち閉鎖、現在こうして再利用され、みんなに愛される公園の一つになっています。
一番好きな時間
私のお気に入りの時間帯、それはずばり夕暮れ時です!東西南北どこも見晴らしがいいのですが、西側にある私の住んでいるアパートに向かって沈んで行く夕日を見ることが特にお気に入りです。カップルのデートにお薦め!
こちらがその夕日。空が広くて、色がキレイで、たとえその日嫌なことがあったとしても全部忘れさせてくれる美しさです。
公園だけで丸一日楽しめてしまう。テンペルホフパークはそんな素敵な場所です。
by佐賀井
スポンサーリンク