中国人に人気なスポーツは?~バスケは日本よりずっと人気です。
オリンピックでは毎年中国人選手の活躍に注目が集まりますが、中国人全体のスポーツ習慣はどうなのでしょうか。
ここでは、私が長期留学や何度かの滞在で体感した、彼らのスポーツ愛好度を紹介します。
バスケは日本よりも人気
バスケは日本よりも人気です。
理由はヤオ・ミンという2mを超える長身の中国人選手が、NBAのスタープレイヤーだったからです(今は引退してタレント活動をしています)。
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日本人では、田臥勇太選手が初のNBA選手になったというだけでもかなり話題になりましたが、それが向こうの代表的な選手となったわけですから、それは国民的英雄となるのも当然でしょう。
それと同時に、バスケも中国人の間で人気になったわけです。
いわば日本でいうイチローが、中国ではヤオ・ミンなわけですが、やはりこういうスターの登場は、その国の人のスポーツの嗜好に大きな影響を与えるのだな、と痛感します。
日本のプロ野球の人気は年々盛り下がっていますが、それでも野球人気が衰えていないのは、やはり大リーガーの活躍があるからでしょう。
■大学に多数のバスケットコートがある
私は天津の南開大学というところに留学していました。
周恩来という、毛沢東についで有名な人物を輩出した大学なので、規模もかなり大きいです。
南開大学には大きなバスケットエリアが2つあり、そのうち片方はフルサイズのコートが6つ、もう片方は12くらいありました(相当でかいです)。
で、これだけあるから使い放題かと思ったらそうでもなく、大抵ほとんどのコートが学生によって埋められています。それだけバスケ熱が高いのです。
ただ、そうやって使っている場合も「入れてくれ」と言えば簡単に入れてくれます。逆に、自分がやっている時も向こうから入ってきます。
ボールを奪っていく学生も
学生の中には「ボールを奪っていく」という猛者もいました。奪っていくというのはもちろん冗談ですが、ボールを持たないままコートに来て、「君のボールを貸してくれ」というんですね。日本人では考えられないタフなメンタルです(笑)。
空気がなくてつぶれたボールを持ってきて「僕のは潰れてるから、君のボールで一緒にやらせてくれ」という学生もいました。
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家を出る時から間違いなく潰れていたはずなので、それを持ってくるというのがまずすごいのですが、とにかくそういう頼み事をするのに、中国人は全然遠慮がないのです。
なので、私も何度か彼らと一緒にワン・オン・ワンをしたり、一つのボールで交互にシュートを射ち合ったりしました。
(一人が射った後、一人がリバウンドしてまた射つという感じですね)。
当時はそれが日常で何とも思っていませんでしたが、離れて数年経つと、かなり貴重な経験をしていたんだな、と思います。社会人になるとああして一つのボールを誰かと共有して遊ぶ、ということもないですし、それが見知らぬ中国人だったわけですから…。
もしかしたら今この瞬間の自分も、後々の自分が振り返ったら、貴重な幸せを何か体験しているのかも知れない、と思ったりしました。
朝の体操、太極拳、ダンスが盛ん
朝ラジカセで音楽をかけながら、体操をしたり太極拳をしたり、集団でダンスをしたり…という光景はものすごくよく見られます。
中国人が朝早いのは、日本ほど深夜営業をしているお店がないというのも大きな理由だとは思いますが、とにかく朝から元気だなというのが、私の実感でした。
バックでかけているBGMは普通のポップスでした(日本のように「ラジオ体操第一…」というそれ用の音楽ではなく)。特にダンスをしている時は、中国民謡がユーロビートになったようなものをかけていて「なかなかセンスがいいものを選ぶな」と思いました。
踊っている中年女性が、明らかに「オバさん」という地味な格好ばかりだったので、その音楽とのギャップが印象に残っています。(もしかしたら、海賊版とかでたまたま手に入ったから使っている、というだけだったのかも知れません)
ローラースケート&ブレードも人気
ローラースケート、ローラーブレードも人気です。
雲南省ではあまり見ませんでしたが、天津ではしょっちゅう見かけました。
特に大学構内は広くて車や自転車の来ない道路がたくさんあるということで、たまり場のような感じになっています。
子供がやっている所よりも、学生くらいの年齢でやっている所をよく見ました。
場所が大学だからというのもあるかも知れませんが、町中でもやっぱり見かけるのは若者だったので、中国ではこれらのスポーツは「子供向け」ではなく「若者向け」なのかなと思いました。
(日本では、ローラーブレードは小学生か中学生までというイメージが強いですけどね)
私が見た中国人のスポーツ事情はこのような感じです。
主に08年の情報が中心なので、今は多少変わっているかも知れませんが、最新の情報を知っている方も、その変化を見るために参考にしていただけたらと思います。
by ハーランド・坂井
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