ある北海道民が感じたカルチャーショック~ゴキブリは新種のカブト虫?
大人になるまでは当然と思っていたことが違うと知るのは、結構ショックだったりします。
道外の人たちとの出会いの中で、北海道で生まれ育ったわたしでは考えられないことや、「エー?」と思った価値観など、たくさんの経験をさせてもらいました。
逆に、本州の人からみれば、わたしのほうが、「エ?」と思うのかもしれません。
違和感を感じずにはいられなかったこと、ビックリした物などを紹介していきます。
なぜ、その距離感?旅行プランは慎重に
北海道で観光に携わるようなサービス業をしていると、観光シーズンには、道外からの旅行客で、とても忙しくなります。
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その時にきかれることは、「美味しい〇〇は、どこのお店ですか?」という質問。そして次に、旅行のスケジュールが実行可能か?というものです。
後者の質問は、本州の人ならではだな、と道民は感じます。
「早朝に札幌を出発し、その後富良野に寄って稚内へ、そしてまた札幌へ帰ってくることは出来ますか?1日で!」ということを真面目に聞かれることがあるんですよね、これが。
土地勘がないので仕方ないのかもしれませんが、札幌から稚内までは寄り道をしなくても300キロ以上あります。
時速100キロでぶっ飛ばしても往復で6時間かかりますから(実際にはもっと)、移動時間だけでずいぶんと取られてしまいます。
本州の感覚でいると、札幌と旭川、函館などは隣町くらいの気持ちなのかもしれません。
もちろんわかっている人はわかっているのですが。こんな時は「県と道は違うんだよ!」と教えてあげたくなります。
あると思うな。開いていると思うな。田舎のコンビニ事情
わたし自身も本州で暮らしていたことがあるのでわかりますが、よほどの田舎に行かなければ、コンビニってどこにでもあって、いつでも開いているものです。
しかし、これが北海道となると話は違ってきます。
昔よりは店舗数も増えてはきていますが、まだまだ町や村にいけば、コンビニのない地域はありますし、24時間営業を行っていないお店も多いんです。
そして、全国展開しているグループではなく、「セイコーマート」という、地域密着型の店舗が多く、23時閉店や0時閉店も数多くあります。
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ですから、夜中に車で移動している際は、開いているコンビニを見つけたらすぐに入ることをオススメします。
さもないと、その後の道には自動販売機すらない、ということも十分ありえます。
それなりに栄えている場所でも、少し離れるとこんな風景が広がるのが北海道です。本州の感覚で車旅行をしていると、そのギャップで困ってしまうかもしれません。
方言で言い争いに発展したあの日
一時期、本州の人とお付き合いをしていたことがあるのですが、言葉の違いで、何度も言い争いをした記憶があります。わたしの方言バトルの一部をご紹介します。
まずひとつめは、手袋です。
あなたは、手袋を身につける時は、なんと言うでしょうか?おそらく、「はめる」と言う人が、ほとんどだと思います。
しかし、北海道では、「はく」と言います。例えば「手袋はいた?」とか、こんな感じです。
本州出身だった彼は「おかしい!」と強く言い、「そっちの方がおかしいし!」と、ケンカ手前のところまでいきました。
しかし、方言事件はこれだけではありません。ふたりで家から出かける時、家のカギをかけたかどうかを確認した時に、バトルは起こりました。
道民は「カギをかけたか?」と言う時には「カギかった?」という方言を使います。当時のわたしは北海道から出たことがなく、どれが標準語なのか区別がついていませんでした。
「カギかった?」と聞いたわたしに、「かわないし」と答えた彼、わたしには全く意味がわかりません。
どうして、カギをかけないで出かけようとしているのか。そこで、しばらく説得してみたのですが、頑なに「かわない」と言い張ります。
どうやら、「カギ買った?」と思っていたらしく、買う理由がないからいらない、という意味でした。
自分の言い分を曲げないわたしも、ただ納得してくれればいいのに不機嫌になった彼も、お互いに子供だったんだなと、今になるとわかります。
あなたも、言葉が通じないときは、地元の言葉かどうか、一度、疑ってみてください。
参考記事:津軽弁のネイティブスピーカーゆえに誤解を招いた超恥ずかしいお話
勘違い。新種のカブトムシ
ここからは、わたしが本州に住みだして、ビックリしたエピソードを2つお話します。
ある夏の暑い日の夜に、自宅で友達とのんびりしていると、聞いた事のない羽音とともに、大きな虫が、部屋のカベにとまりました。
その時わたしは、「見て。見て。大きいカブトムシがいる」と、ノンキに言ったのですが、実はそれは大きなゴキブリでした。
実は北海道では、ゴキブリには滅多にお目に掛かりません。いたとしてもかなり小さいサイズです。
本州のゴキブリをみたことがなかった私はそれを新種のカブトムシだと思ったんですよね。その後、ふたりで何とか退治し、かなり汗だくになった記憶があります。
変な鳥が飛んでると思った夏の夕方
北海道出身のわたしには本州の夏はものすごく暑く、夕方、少し涼しくなってきてから買い物にでかけていました。
その時にいつも不思議に思っていたのは、薄暗くなってきているのに、鳥が飛んでいることです。
しかも、とても不規則に揺れながら飛ぶので、変な飛び方だなと思っていました。
ある日、この疑問を知人にぶつけてみたところ、「それ、コウモリ」という答えが返ってきたんです。
本当に無知で世間知らずだったわたしは、コウモリが日本にいることにビックリし、血が吸われたら大変だと慌て、ものすごく笑われました。
住んでいるところによって、こんなにも感覚や言葉の差があるとは思ってはいませんでしたが、良い経験をしたなと今も思っています。
でも、ゴキブリやこうもりは怖いので、これからも、わたしは、北海道に住み続けることでしょう。
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