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北海道民の冬はつねに寒さと雪との戦いです~過酷な冬の生活を紹介

2014.02.03

北海道民の冬はつねに寒さと雪との戦いです~過酷な冬の生活を紹介 はコメントを受け付けていません

生まれも育ちも北海道のわたしがよく言われることは、「スキーとか上手なんでしょ?」です。内心、うんざりなんですが、笑顔で否定します。

大人ですら、雪がいっぱいでパウダースノーだなどと、浮かれる人もいますが、わたしは冬も雪もキライです。

真冬の生活は、戦いですから。道民のそれはそれは過酷な冬の生活をご紹介します。

油断していると危ない。ソリと母とわたし

雪との戦いは幼少期からはじまっています。最近では減っては来ましたが、わたしが小さい頃は、大人がソリを引き子供が乗っているという光景は、よくあるものでした。

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道民にとってソリとは、遊具としてだけではなく子どもや荷物を運ぶ便利な道具として重宝されているのです。

オレンジのソリ

保育園の送り迎えや、晩ごはんの買い物に行くときに、ソリに乗っていたわたしですが、結構退屈なんですよね。前と後ろなので、スムーズな会話もできないですし、景色は真っ白です。

なので、ボーっとしちゃったりすると、カーブで落とされたりします。

実際に、わたしが落ちても、軽くなったなぁと思っただけで、母はしばらく気づかずに進むことが多々ありました。

そのまま気づかずに行かれたら、完全なる迷子です。幼いながらも、帰り道はボブスレー並の集中力で落ちないように頑張っていました。

トイレのタンクが真夜中に叫ぶ日

トイレのコック

道民あるあるとして有名な「水道凍結」。本州の方はご存じでしょうか?夜中になると水道管にたまった水が凍ってしまい、最悪破裂するという事態にもなるものです。

対処法としては元栓をしめて「水落し」というものをするんですが、これがなんだか面倒でやらないことも多いんですよね。

しかしこれをサボったせいで、真夜中にトイレに行き水を流すと「ゴゴゴ!!!」と凄い音が鳴ることがあるんです。

原因はタンクの中にたまっている水が、凍りかけているから。一人暮らしをはじめた頃は本当にビックリしました。

「トイレが叫んでいる!」

そのうち慣れてきて気にしなくなりましたが、やはり北海道は極寒の地ということをマジマジと体感しました。

※ちなみに実家にいた時は母がちゃんと水落しをしてくれていたおかげで、こんな事態にはならずに済んでいたようです。

ひらけゴマ。呪文なんかじゃ開きません

わたしが住んでいる地域は、北海道の中でも比較的に雪の多い土地なので、多少の大雪では驚きません。

ですが、ある時のお正月はホントに酷かったです。実際の写真がないのが残念ですが、普通に多いくらいでも、下の画像くらいは積もります。

雪に埋もれる車

しかし、あの日はこんなものではなかったです。まず、外出をしようとしたら玄関が開きません。

力を入れて開けてみると、雪がひざ下くらいまで積もっていました。近所に路駐してあった軽トラなんて姿が見えなくて、ただの雪山に変身していました。

1月2日なのに、家族総出で除雪作業だったのは言うまでもありません。

ジャンプ競技には無理がありました

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今でも、ホームセンターなどに行くと売っていますが、子供の遊び道具でミニスキーというものがあります。

50センチくらいのプラスチックの板に、簡単な足を固定するものがついている物で、わたしはこのせいで、とても痛い目にあいました。

小学生の頃はまだ近所にも空地がたくさんあり、冬はそこで雪遊びをすることがよくありました。ある日わたしは、友達と小さな坂を作り、滑って遊んでいました。

ミニスキーのジャンプ台

本当にこれくらいのなだらかな坂だったのですが、何を思ったのかジャンプ台を作ることになりました。

ただの出っ張りに近いくらいお粗末なデキだったのですが、わたしはそこでバランスを崩し、前転をするように転がったのです。

自分に運動神経がないことをスッカリ忘れ、全体重を片手で支えたせいで、グキっという鈍い音とともに、わたしの左手首はポッキリと折れてしまいました。

ミニスキーで骨折というのは、道民的にはそうとう恥ずかしこと(普通ならあり得ないこと)で、2度とこんなもので遊ぶものかと、ギプスをした手で激しく後悔していました。

もうお化けも怖くない。冬の救世主は真夜中の騒音

実は、冬の北海道は悪いことばかりでもないんです。降雪量によって夜中に重機が除雪作業をするのですが、これがかなり大きな音。

慣れていない人なら目が覚めるくらいの騒音です。しかしわたしはコレが大好きです。

除雪車

極度の怖がりだった小さな頃の私は、深夜に目が覚めてトイレに行くのが嫌いでした。

でも、冬の除雪がある日は、人が起きているから大丈夫という、よくわからない安心感をもって用を足しに行っていたのを覚えています。

今でもその傾向はあって、除雪車の音が聞こえると、熟睡してしまいます。道路状況を良くしてくれるだけでなく、私の気持ちまで安心させてくれる除雪機。

道民だったら、意外に同じ気持ちの人も多いと思います。(あくまで主観ですが!)

深夜のサバイバル。ゴールまで500m

しかし、大好きな除雪車に裏切られたこともあります。当時、わたしは深夜まで仕事をしていることが多く、その日も夜中の2時くらいに家に向かって車を走らせていました。

この時間帯は、除雪車が色々なところで道路の雪を片づけています。

幹線道路すらまだ除雪が中途半端な状態で、運転が大変だったのを覚えています。しかし本当の試練は、住宅街に入ってからでした。

除雪作業が途中のせいか、いろいろな場所で道路の真ん中に大きな雪山が作られていたんです。

自宅が肉眼で確認できる近さになっても、雪山のせいで迂回ばかり。ほとほとイヤになったわたしは、まだ、手がつけられていない道からの帰宅にチャレンジしました。

その夜はかなり雪が降っていたことと、深夜で交通量がほとんどなかったせいか、積雪は50センチ近くありました。

結果、見事にタイヤが埋まりました。それからは、延々と埋まっては脱出を繰り返し、普段なら30分もかからないのに、家に着いたのは朝方の4時でした。

「こんな雪の日に車に乗る方が悪い」と言われればそれまでですが、あのときほど除雪車を憎らしく思ったことはありません。

道民は冬になると、とにかく気にかけなければいけないことや、やらなければいけないことが増えます。

住めば都とは言いますが、毎年来る寒さと雪にはいつもうんざり。とは言え引っ越すわけにも行きませんので、この戦いはまだまだ続きます。

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