むきやすいゆで卵の裏技~コップ1杯の水で3分ゆでるだけ!
ゆで卵のつくり方にはいろんな方法があります。よく知られる方法として、お酢を入れると良いとか、塩を少々入れると良い、というものがあります。
しかし、実験してみたところ効果が実感できませんでした。
私の場合には、コップ一杯の水だけで「むきやすい」ゆで卵を作っています。しかもゆで時間は3分です。省エネにもつながるその方法をご紹介しましょう。
酢や塩を入れるのは早くゆでるため?
酢や塩をいれる理由にはいくつかの説があるようです。まず、酢にも塩にもたんぱく質を固める作用があるので、早くゆで上がるというもの。
二つ目は、ゆでている最中に卵が割れると白身が湯の中に漏れ出てしまいますが、酢や塩をいれておくとヒビが入っても表面がすぐに固まるため安心という説。
スポンサーリンク
塩は沸点を上げる?
塩については、殻の外側と内側との浸透圧を均等にするためという説もあります。
真水でゆでると、浸透圧の関係から殻の中に水が入り過ぎ割れてしまうので、塩を加えることで吸収しにくくするのだそうです。
また、塩を入れることで、「沸点上昇」の原理から湯が高温となり、早くゆで上がるとも言われています。
さらに、殻と白身との間に塩が入り込むため、むきやすくなるという説もあります。
効果があるのか試してみました!
これらの説が本当なのかどうかと実際に試してみましたが、明確な違いが感じられませんでした。
塩や酢を入れた鍋と入れない鍋で同じ時間(9分)ゆでてたところ、ゆで上がった卵はどちらもだいたい同じ程度に固まっていました。ゆで時間が短くなることはないように感じられます。
予め少しヒビを入れた卵を、同じように2つの鍋で同時にゆでてみたところ、どちらも白身が漏れ出して鍋中に広がってしまいました。
何が入っていても、割れれば白身は出てきてしまうようです。
沸点は1度も上がらない!?
沸点が上がるという説については実験はしませんでした。
そのかわり、知り合いの理科の先生に尋ねたところ、1リットルの水に30g(大さじ2杯)の塩を加えて3%の食塩水にしても、沸点は0.6度ほどしか上がらないそうです。
わずか0.6度で、早くゆで上がるということは考えにくいのではないでしょうか? ちなみに、1度上げるためには1リットルにつき大さじ4杯入れなければならないそうです。
殻と白身の間に塩が入り込むという説については、ゆで上がりをむいて表面を舐めてみてもまったく塩味が感じられないので、真実味が薄いように思えます。
また、塩を加えてゆでても、むきにくい卵ができてしまうことがありますので、あまり効果はないのではないでしょうか。
卵が割れるのは冷たいから?
ゆでている最中に卵が割れてしまうのは、沸騰したお湯に冷蔵庫から取り出したばかりの卵を入れたときが多いようです。
急激な温度変化によるものですので、水の状態から卵を鍋に入れてゆで始めれば割れません。
また、沸騰させ過ぎて卵が鍋の中で踊ってしまい割れることもあるようです。
中火以下でゆでればそれは避けられます。割れた時の予防策をとらなくても、割れないようにすれば良いのです。
酢も塩も使わずに作ります!
上記のような理由から、私は酢も塩も使いません。用意するのは、フタ付の小さな鍋、コップ一杯の水とスプーンと生卵。
水が少ないので鍋はなるべく小さなものの方がベターです。今回使っているのは、直径が14センチほどのものです。
鍋に水をいれたら強火で沸騰させます
鍋にコップ一杯の水を入れると、卵が半分ほど水につかる程度になります。一度に3~4個をゆでるときには、水の量を少し減らしても大丈夫です。
これを強火で加熱します。わが家のIHのコンロの場合、火力を一番強くすると30秒程度で沸騰し始めます。
スポンサーリンク
沸騰したらフタをしてタイマーをスタート
お湯が沸騰したら、鍋にフタをしてタイマーを「3分」にセット。フタをすると激しく沸騰しますので、火力は弱火に落とします。
水の量が少ないのでIHの8段階の火力の場合で、下から2番目の弱火でも沸騰し続けます。
卵をむきやすく仕上げるための裏技!
卵の殻がスムーズにむけるようにするために、裏技を使います。2分ほど経過したところで、フタを取ります。
沸騰が弱まるので少し火力を上げてください。そして、鍋の中の卵をスプーンの裏側で軽くたたきます。
表面に小さくヒビを入れてください。尖った角でたたくと割れ過ぎてしまうので、裏側のまるい面でするのがベターです。
一か所でも良いですが、念のため裏側にもヒビを入れます。その上で、スプーンを使って卵を3回転ほど転がしましょう。
ヒビが入ったところから、殻の内側にお湯が入るようにするためです。これを手早く終えて、またフタをします。
タイマーが切れたら5分間待ちます
レンジのタイマーが切れたら、すぐにフタを取らずにそのまま放置します。やや半熟程度にするためには5分ほど待ってください。
ジュクジュクの半熟が好みなら、4分以下でも大丈夫です。固ゆでが好きな人は7分ほど待ちましょう。
鍋の中は100度以上の水蒸気が充満していますので、火を止めてもしばらくは過熱しているのと同じ状態を保てます。
好みの時間だけ待ったら、鍋から取り出し水で冷やしてむくだけです。
黄味を真中にしたい人は……
ゆであがった時に黄味が真中にないと嫌だという人は、ヒビを入れるときに、しばらく転がすと良いです。
その際、沸騰しなくなりますので火力を少し強めなければなりません。転がすことで、黄味を真中に寄せることができます。
この方法のミソは途中でヒビを入れることです。ゆでる前にヒビを入れると途中で白身が漏れ出してしまうリスクがありますので、少し白身が固まった段階で入れるのがコツです。
ほんのわずかですが、省エネにもなりますのでぜひ試してみてください。
By 水の
スポンサーリンク