新聞販売店員たちの日常生活とは?~エピソードだらけの波乱万丈人生
新聞販売店員の日常はルーチンワークで変化に乏しいと思うのは早とちりで、実は想像以上に波乱万丈な暮らしをしています。新聞販売店員だからこそ経験するあんなことやこんなことのエピソードを大公開します。
朝が早くてつらいなら寝なければよいのです
地方の新聞販売店は地元に暮らすパートさんを配達の主力にしている場合が多いです。一般家庭の主婦や定年後のご主人が働いているケースも珍しくありません。しかし、都市部では若手の専業やアルバイターが活躍している店が多数存在します。
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店で寮を用意していたり、近所に借り上げ社宅を用意していたりする場合は従業員同士の付き合いも密になります。若い連中が集まれば夜更かしするのはどの業界でも同じでしょう。しかし、次の日も朝刊を配るとなれば睡眠時間は短くなります。それだけならまだしも、寝過してしまう危険も大きいので遊びたい盛りには困ったことです。
でも心配はいりません。寝なければよいのです。配達が終わってから寝ればよいという作戦ですね。実際には日中もそれなりに仕事はあるのですが、要領よくやってしまえば無理な相談ではありません。
かくして、店の周辺では若いスタッフが今日も夜を満喫しているのです。
集金かばんの中身は利息の付かない借金のようなもの?
遊びたいけど金はない。新聞店員はいろいろと手当がつくこともあり、極端な低賃金ではないところが多いはずです。それでも、好きなだけ遊べるほどの高給をもらえるわけでもないのでピーピーいっている連中もいます。
管理が厳しい現在は少ないかも知れませんが、彼らの寒い懐具合の救世主が集金かばんというケースもあります。一般の感覚なら集金した金は公金であり、それを流用するのはご法度ですよね。
しかし、店に納める日が決まっている場合、その日に“集金額”を納めればよいのであって、かばんの中身がどうこうは関係ないという理論?で使っちゃう人もいたのです。昔は上の人間でもそう考えている人がいましたから問題にもなりませんでした。
ちゃんと帳尻を合わせられるかどうかは、人によるとしかいえない部分です。
有名大学卒業らしいが実はよくわからない同僚の素顔
いまでも人手不足の業界は似たようなものかもしれませんが、少し前までの新聞販売店員の採用はわりと緩い店が少なくなかったようです。普通の企業であれば求められる家族以外の身元保証人がいらないところもありました。それどころか、家族への確認さえないところも。
そんなわけですので、学歴その他の経歴が本当かどうか怪しい同僚がいたりします。誰でも知っている有名大学の出身であるとか、東証一部上場企業からの転職という人もいました。話をしていてもそんな感じはまるでしないのですが、本人がいうのだからそうなのでしょう。
この業界にはあらゆる事情を抱えた人がくるのも事実であり、正真正銘びっくりするような経歴の持ち主もわりといるのです。ですから、全部がウソとは限りませんし、詮索しても意味のないこと。仕事で勝負の世界です。
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店長、大変です!持ち逃げが…店長どこいった?
現金を扱う商売ではどこでもさけて通れないのがホンモノの横領事件です。集金かばんの中身を便利に使うのとはわけが違うので、頻繁に起きるわけではないですが、ついて回る問題に違いありません。
東京のある店では、その月の集金もほとんど終わり銀行へ入金する日が目の前でした。ところが、金庫の中にあるはずの大金がそっくり消えています。担当者が大慌てで店長を呼びにいったところ、いるはずの店長の姿がありません。
お察しのとおり、店長が持ち逃げしていたのです。雇われ店長だったのですが、派手に遊ぶわけでもなく金に困っている雰囲気はなかったそうです。ただ、後でわかったところでは水商売の女性にいれあげていたとか。
その店長の消息は不明とのことです。
明るい将来に向かって頑張る新聞奨学生
大都市圏には働きながら大学などの学校にかよう新聞奨学生という若者がいます。田舎から上京しての一人暮らしが不安という親子にとっても便利な制度といえます。
奨学生の仕事は店員に準じるものの、学業がおろそかになってはいけないので、ほどほどに低減された業務内容です。新聞社や店によって違いはありますが、一番楽なのが配達だけというタイプです。その分、報酬は少ないですが。
4年間朝夕の業務をこなしながら卒業を迎える人は就職戦線での評価も悪くないようで、自立心のしっかりした人にはおすすめです。逆に、周りに流されるタイプの場合は金が入るだけに遊び呆けてしまうおそれもあります。
配達中の交通事故は日常茶飯事?命は大切に
新聞販売店員にとって一番の修羅場はなんといっても交通事故でしょう。毎日走りまわっているのですから、遭遇確率は低くないといえますね。しかも、配達に使用する車両は自転車かプレスカブなどの原付がメインです。車とぶつかればひとたまりもありません。
事故が起きるときは続くもので、都下の某店ではバイクの配達員がひと月の間に2人も車とぶつかったことがありました。一件目の真横から当てられた人は幸いにも軽症ですみましたが、二件目は当たり所が悪く重症で数ヶ月仕事になりませんでした。
自分がどんなに注意していても避けられない危険はあるものですが、その確率が高い仕事のひとつです。いのちを落とすケースもあり、楽な仕事ではないですね。
毎朝届いている新聞の裏側にはまだまだいろんな人生が隠されています。業界に飛び込む時の参考にしてください。
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