料理の写真をプロなみに撮影するためのちょっとしたテクニック
レシピ本に写っている美味しそうな料理の数々。
まったく同じ料理でもプロの写真家の手にかかると、芸術作品のように美味しそうな一枚に仕上がります。
ここではそんなプロレベルの料理写真を撮るためのテクニックを紹介します。
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まずは近くに寄るのが基本
素人の写真は料理に限らず、基本的に「離れすぎ」です。
たとえば観光地での記念写真でも、「メンバー全員の全身像+建物」というような撮影をしてしまいます。
でも、これだと「一体何を見せたいのか」がはっきりしないんですね。
何を伝えたいのかはっきりしない写真は、見る人の目にも何も飛び込んで来ないのです。
なのでインパクトが弱い写真になるんですね。
絵や写真のインパクトの強弱というのは、単純な感覚の問題ではなく、「その写真(絵)で何を伝えたいのか」という、意外と論理的な要素があるのです。
料理写真の場合もこれと同じで、ただ「マルゲリータ(ピザ)を作りました」ではなく、「このマルゲリータこの熱々のチーズを見て下さい」という感じで撮る必要があるのです。
チーズの匂いまでしそうなくらい接近して、「視覚でなく味覚に届くような」撮影をすると、うまく行くのです。
できるだけ自然光を使い、フラッシュは使わない
これは人物撮影でもよく言われることですが、できるだけ自然光を使うといいと言われています。
自然光の方が美しく見える科学的な理由はわかりませんが、人間がもともと動物なので、自然の光に愛着を持つということ、人工光の下での景色は、いつも見慣れていて芸術性に欠けるから、ということではないかと思います。
そして、フラッシュをたかないということについては記念撮影でほとんどの人が実感していることではないかと思います。
フラッシュをたくと画面が均一に光ってしまい、メリハリのない写真になってしまいます。
なので、人工光で撮影するのはいいですが、カメラのフラッシュだけはたかないようにしましょう。
とにかくたくさん撮ってみる
アイドルの写真集でも何でもそうですが、プロはとにかくたくさん撮影します。
実際に写真集に使われるのが数十枚でも、実際には数百枚、場合によっては千枚に迫るくらいの勢いで、プロはガンガン撮影しまくるのです。
「下手な鉄砲」ではなく、そのくらい連続で撮らないと逃してしまうような刹那の瞬間があるわけですね。
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たとえば料理でいうなら湯気で特にそれが多いといえます。
たとえば中に熱々のクリームが入っているカニクリームコロッケなどの場合、コロッケの皮が破れて中から湯気が出てきた瞬間というのが、一番のシャッターチャンスです。
しかし、湯気のように一瞬一瞬で姿を変えてしまうものをたった1回の撮影で見事に捉えるのは無理です。
何度も連写して初めてベストショットが撮れるでしょう。
プロでもそうしているのに、素人がたったの1回でベストショットが撮れるわけはないんですね。
なので、「100枚撮れば1枚くらい使えるのがあるだろう」というノリでとにかくガンガン撮るのがいいのです。
料理以外の部分にも配慮する
当然ですが、背景や周辺のビジュアルも重要です。
料理写真の背景というのは主にテーブルクロスですが、これをまずシンプルにする必要があります。
派手なテーブルクロスだと、料理の色合いや雰囲気とぶつかってしまうこともあるからです。
料理の引き立て役になるために、クロスは料理の色と対照的な色を選ぶのがポイントです。
たとえば料理が濃い色のものであれば白いクロス、逆にホワイトシチューなどのように白っぽい料理であれば、赤や黒など、濃い色のクロスを使ってもいいでしょう。
(特に黒いクロスはバーのような高級感を出すこともできます。使い方次第ですが)
三脚でカメラを固定する
初心者は大抵の写真を手持ちで撮影してしまいますが、手持ちだとどうしてもブレが生じてしまいます。
そのためにはやはり三脚などでカメラを固定する必要がありますし、三脚がどうしても使えないのであれば、コップの背中など何でもいいので、とにかくカメラや手を固定するようにしましょう。
そのようにしてブレない状態で撮影した写真は、細部まではっきりクリアに映っており、素人臭さがなくなります。
以上、このようなポイントを押さえて撮影していただければ、プロの写真家さんのような写真を撮れる日もいつか来るでしょう。
連写機能はともかく、それ以外はすぐにでも試せることかと思いますので、ぜひトライしてみてください。
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