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2連続で倒産?『アイドルファンド』に投資してはいけない

2013.11.25

2連続で倒産?『アイドルファンド』に投資してはいけない はコメントを受け付けていません

「アイドルをプロデュースする」というのは、多くの男性の夢でしょう。

それに成功しているプロデューサーを「ロリコン」などという男性もいますが、もし目覚めた時にその人と入れ替わっていたら、喜ぶ男性が多いでしょう。

(もっとも、かなりの激務が待っているとは思いますが)

投資の世界ではそうした「ニーズ」に目をつけ「アイドルファンド」という投資商品が、5年に一度くらい話題になります。

しかし、これらには投資してはいけません。その理由を説明します。

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アイドルファンドは大抵倒産する

アイドルファンドが最初に登場したのは、「2003年」でした。

その時はジェット証券という証券会社が提供したのですが、その会社は09年に消滅しました(別会社による吸収という形)。

そして、次に登場したのは2011年。この時はイニシア・スター証券という会社が提供していましたが、この会社も2013年1月に破産しました。

こうして見てみると、まだ2回しか実例がないとは言え、「1回目は6年」「2回目はわずか2年」という短期間で破綻したことを考えると、投資する価値があるとは、とても言えないでしょう。

たとえばIT系ベンチャーのように、1年で株価が2倍に急成長するようなタイプの会社であれば、6年というような短期間でも、利益を出すことはできるでしょう。

しかし、アイドル業というそもそもプロダクションすら赤字を抱えることが多いという業界で、そのような急成長が見込めるわけはありません。

(基本的に、芸術というのはお金にならないからこそ、その価値が尊重されるのです。昔の人々が修行僧を尊敬したのと同じです)

無名のアイドルグループが大化けするには時間がかかる

無名な状態から大ブレイクしたアイドルグループは、確かに存在します。代表例は「Perfume」でしょう。

テクノ音楽・アイドルソング・ロボットダンスを組み合わせた独自のスタイルは、日本だけではなく全世界で高い評価を得ています。

そのPerfumeも、もともとは売れない広島のローカルアイドルでした。

2000年に結成され、2006年に人気が出始めるまでは、商店街の盆踊りに出演するなど、細々とした活動をしていました。

つまり、Perfumeの場合は「利益が出る投資商品」になるまでに「6年」かかったわけです。

アイドルファンドは、長く続いた1回目すら6年で終わってしまったわけですから、「無名のアイドルが大化けするのを期待する」というコンセプトに耐えうるだけの体力は、ないと考えていいでしょう。

(3回目のファンドがどうなるかはわかりませんが…)

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しかし、短期間でブレイクした例もある

一方で、無名の状態から2年程度の短期間でブレイクした例もあります。今、AKB48の対抗株と見なされている「ももいろクローバー」です。

もともとは路上ライブからスタートし、メンバー6人に対して数人の観客という、どこにでもいる不人気なストリートミュージシャンのような状態でした。

下の動画はその頃(少し人気が出始めた頃?)の路上ライブの映像ですが、あまりにも「普通」なので驚きます。

「中学生が、体育大会のダンスの練習でもしているのかな?」というくらいの映像です。(全員バラバラの私服なのでよけいにそう見えます)

この彼女たちが今、アイドルの歴史を覆すような活躍を見せているわけですから、「大化けするものに投資する」という投資の本質と、アイドルファンドは、まったく無縁ではないと言えます。

参考動画「08年8月 ももクロ路上ライブ」)*別ウィンドウで開きます

「全員が暇な時代」では、人間的なコンテンツが強くなる

はっきり言うと、現代は「全員が暇な時代」です。こう言うと「いや、俺は毎日会社で激務をこなしてる!」と怒られるかも知れません。

もちろん、そのように粉骨砕身働いている方もいますが、それでも戦後の日本人と比較したらだいぶマシなはずです。

これは五木寛之さんなどもよく指摘されていることですが、戦後の日本人の理想は「働かなくても食べていける社会を作る」ということでした。

彼らが働いていたのは、「自己実現をしたい」とか「お金持ちになってモテたい」という理由ではありません。

「お腹いっぱい食べたい」という、極めて根源的な動機で頑張っていたわけです。

そういう時代と比べると、仕事を探す時に「やりがいが…」などと言う余裕がある時点で、もう日本人は「十分暇」なのです。

実際、多くの生活保護受給者は「働かなくても食べていく」を実現しているわけですから。

(本当に保護が必要な方もいるので、制度を批判しているわけではありません)

そのような時代、もう「役に立つ」商品はさほど価値がないのです。

それは、ありとあらゆる生活必需品の価格が、どんどん暴落していることでもわかるでしょう。

機能だけを見るのであれば、もうあれらの「激安価格」くらいの価値しかないのです。

そんな中、高付加価値の商品を売ろうとしたら、どうしても「人間的な部分」に訴える必要があります。

それが一体何なのかわかれば誰も苦労はしませんが、「アイドル」というのは、「一人の女の子が数十億円(ヘタしたら数百億円)」を動かすという点で、「コンテンツ時代」の大きなカギがあると言えます。

なので、アイドルファンド自体は、十分大きな可能性のある投資商品だと言えます。

しっかりした運営会社が、3度目のチャレンジをしてくれたら、と願っています。

(参考ページ exciteニュース「なけなしボーナスの使い道 パトロン気分になれる「アイドルファンド」の楽しみ方」)*別ウィンドウで開きます

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