クラウドバンクの仕組みとメリット~投資もついにクラウドの時代?
「クラウド」という言葉が日本で定着して久しいですが、投資の世界でもクラウドがかなり活用されています。
「クラウドバンク」「クラウドファンディング」と呼ばれるものですが、ここではその中の「クラウドバンク」について解説します。
何に投資するのかわかりやすい、投資信託
クラウドバンクは、ただの寄付と違いリターンがしっかりと返ってきます。
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クラウドファンディングの場合、たとえば「iPS細胞の研究で○○万円必要なので、費用を募集します」というように寄付を募る使い方が主流です。
最近では、女優の東ちづるさんが、チャリティーソングのPV制作費を募集されたりもしていました。
これらはほとんど「寄付金」のようなものです。しかしクラウドバンクは投資信託と同じく、リターンがあります。
そして、投資信託と何が違うのかというと「何に投資しているのかよくわかる」ということです。
■個別の案件ごとに投資家を募る
クラウドバンクのお金の集め方は、上に書いたクラウドファンディングとほとんど同じです。
「○○をしたいので、投資家を募集します」というやり方ですね。なので、「自分のお金が何に使われるのか」がよくわかります。
投資信託の場合、これがわかりません。
「新興国に投資します」とは書かれていても、「新興国の何に投資するのか」がわからないんですね。
しかし、クラウドバンクの場合は「マイクロファイナンスを作り、このようなことをします」というのが写真付きで丁寧に説明されています。(画像のような感じです)
これを見て、「確かにこれはちゃんと利益が出そうだ」と感じたら投資するというわけです。
このマイクロファイナンスの案件の場合は、年率5%の利回りとなっています(予定では)。
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投資のリスクを極限まで下げることができる
このように「何に投資するのか」がはっきりわかっていると、投資のリスクを極限まで下げることができます。
理由は「自分が知り尽くしている分野なら、間違いがない」からです。
「それなら、日本株でも一緒じゃん」と思われるかも知れません。
「自分がよく知ってる業界、商品の会社の株なら同じだろ」という指摘ですね。
確かにそれに近いです。ただ、会社に投資した場合は「その会社が、そのお金を何に使うか」完全にはわからないのです。
たとえば「牛丼のニーズは、今後ますます高まる。吉野家に投資しよう」と思い、吉野家の株を買ったとします。
しかし、その吉野家が明日から「冷やし中華はじめました」といって、冷やし中華屋さんに転身してしまう可能性もゼロではないのです。
これは極端な例ですが「会社」に投資するとそういう可能性もあるのです。
これにたいして「プロジェクト」に投資するなら、それはないんですね。
失敗する可能性はあっても「他のことに使われる」可能性はないのです。
なので、自分がよく知っている分野であれば、かなりの確率で成功か失敗かを予測できるということです。
■人物を見る目も必要
あとはそれを実行するスタッフ次第ですが、ここは「人物を見る目」が必要です。
これはクラウドバンクに限らずすべてにおいて言えることです。
「かなり成功しやすい分野」だったとしても、参入する人間が無力だったり、人間として歪んでいたらダメだからです。
(逆に、能力があり人格も高潔なら、利益はさらに莫大になります)
なので、人間を見る目も必要ですが、クラウドバンクの場合は小規模ということもあり、相手がどういう人なのかわかりやすいです。
プロジェクトによっては、スタッフ全員のFacebookを見て、その人の日常の人間関係を把握することもできます。
クラウドバンクは「中身が見える」だけではなく、実行者の「顔も見える」わけです。
あとは投資する自分の人格さえ歪んでいなければ、正しい人は正しいとわかるはずなので、何も心配ないということです。
結局のところ、その分野を勉強するにしても、人物を見抜くにしても「自分の力量」が必要です。
しかし、それさえあれば限りなくリスクをゼロにできるのが、クラウドバンクなのです。
(あとの予測不可能なリスクは戦争や自然災害です。これだけはどうしようもないのであきらめましょう。人間は生きている限り、何らかのリスクは背負っています)
自分も起業しやすい時代
クラウドバンクの登場は投資家にとってもありがたいですが、起業する側にとっても当然ありがたいです。
なので、今は投資をする方で興味を持っていても、何かを思いついて自分が起業しようとなった時にも、資金を集めやすくなります。
「いや、俺は投資をしたいんだ」と思う方も、自分が起業する側に立ってクラウドバンクを見てみると、いろいろな気付きがあるでしょう。
ウォーレン・バフェットが典型例ですが、成功する投資家というのは自らも起業で成功した経験があったりと、起業家マインドを持っているものです。
いつか自分が起業で使うかどうかはおいておき、そういう視点でクラウドバンクを見るとういうのも、投資をする上で有効です。
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