カリスマ投資家・五月さんの略歴~7年半で65万円を10億円にした男
成功する野球選手は、子供時代から「あこがれの選手」を必ず持っていたものです。
同じように、投資で成功するためにはまだ子供レベルの頃から「この人のようになりたい」という投資家像を持つ必要があります。
その一人として投資家のモデルとなるであろう、カリスマ投資家・五月さん(本名、片山晃さん)を紹介します。
65万円を7年半で10億円に増やす
五月さんがカリスマになったのは、「65万円→10億円」という実績によってでした。
スポンサーリンク
この期間はわずか7年半で、率にすると2000倍のリターンです。
100万円台から200億までいったB.N.Fさんと比較するとやや普通に感じてしまうかも知れませんが、B.N.Fさんが別格なだけで、五月さんの実績も十分に「神レベル」のものです。
■デイトレードから中長期トレードに移行
五月さんは参入当初はデイトレードをしていました。
大きな資金がなかったので、小まめに取引をしながら元手を少しずつ増やしていったわけです。
そして、十分に増えた段階で中長期の投資に移行しました。
移行したのは始めて4年後なので、五月さんのような投資家キャリアを歩みたい場合は、「4年で長期投資に移行」という青写真を描いておくといいかもしれません。
(もちろん、成功の道筋は人それぞれなので、あくまで一つの参考ですが)
■リーマン・ショック以降の下げ相場でも稼ぐ
五月さんが中長期投資に移行したのは09年です(投資を始めたのは05年)。
09年は、リーマン・ショックの後遺症を引きずって日経平均も不調だった時期でした。
しかし、そうした難しい時期でも株価が2倍~10倍になるような銘柄を次々と見つけ出して、五月さんは資産をどんどん膨らませていきました。
何気なく書いていますが、これはすごいことです。
というのは、中長期投資でそういう銘柄を見つけるということは「社会の流れを掴んでいる」ということだからです。
デイトレーダーのように相場の上下を掴むだけでは、当然ですが長期投資で利益は出せません。
長期投資でこれだけの利益を出したのは「時代が求める会社」を見抜いていたということです。
しかも一種類ではなく大量に見つけていたということは「どんなジャンルの将来でも予測できた」ということです。
相当な勉強量であったことは容易に想像できます。
個人投資家から機関投資家に転向
機関投資家というのは正確には「投信会社」のことです。
その中で働く社員さんのことを「ファンドマネージャー」「ディーラー」などと呼びます。
(しかし、「投資家」という単語がついているため、社員さんのことを「機関投資家」と呼ぶこともたまにあります)
五月さんをスカウトしたのは、同じく著名な投資家の藤野英人さんです。
『日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい』などの著書でも知られています。
スポンサーリンク
■なぜ機関投資家に転向したのか?
基本的に、個人投資で成功した人は機関投資家になりたがりません。理由は「人のお金を運用するのは怖い」からです。
成功した人ほど、「損する時は損する」ということを知っています。
たとえば個人投資家でもっとも成功したB.N.Fさんの場合、1日で億単位の損失を出すこともよくあります。
そういう時でも冷静でいられるのは「自分のお金」だからです。
これが他人のお金だと、慌ててしまうのはもちろんですが、圧力もかかります。
自分は平気だったとしても「今月中に何とかプラスに転換させろ」などと圧力をかけられるわけです。
となると、長期的な視点で大きな利益を取りに行く、ということができません。
そういう不自由さを嫌って、個人投資家の成功者は機関投資家を敬遠するんですね。
(実際、B.N.Fさんも孫正義社長から資産運用を依頼された時、断っています)
そんな中、五月さんが機関投資家に転向した理由は何だったのでしょうか。
絶好のチャンスで失敗したことで踏ん切りがついた
日本中の投資家が利益を出したアベノミクスですが、五月さんはここで思い切り失敗してしまいました。
資産の30%を失うという大損失で、これで「しばらく投資から離れた方がいい」と痛感したといいます。
「普通じゃん」と思われるかも知れませんが、資産10億、リターン2000倍というレベルの投資家の方の場合、そう簡単に諦めはしないものです。
大抵は「俺の実力ならまだやれる」と思い、そのまま投資を続けるものです。
しかし、30%の負けを取り戻すには、今まで以上にリスクを冒す必要があります。
冷静に考えれば「自分の手法が合わない時期に、さらにリスクを冒す」というのは、ものすごく危険なんですね。
でもほとんどの投資家がそれに気づかず、相場の流れに合ってない自分の手法でそのまま挑み続けてしまい、泥沼にはまっていくというわけです。
一世を風靡した投資家でも、そうして市場から退場していってしまうことはよくあります。
その点、自分の限界をはっきり自覚してスパッと手を引いた五月さんは、自分を見る目もとてもあると言えます。
実際、その引き際が評価されたから藤野さんにスカウトされ、入社早々次々と大きなリターンを出しています。
五月さんの詳しいキャリアについては、下のインタビューを読んでいただけたらと思います。
投資家の頭脳や価値観というのはどういうものなのか、ぜひ参考にしてみてください。↓
ザイ・オンライン「なぜ、カリスマ個人投資家・五月さんは機関投資家になったのか
スポンサーリンク