ニュースを情報源に投資をするとなぜ失敗するのか?
投資は情報が命です(ビジネスでも何でもそうかも知れませんが)。
しかし、多くの素人投資家がしているような「新聞やテレビのニュースで投資を決める」というのは、残念ながら大きな間違いです。
ここではその理由と、「投資家はどう情報を集めるべきか」をまとめます。
なぜ新聞やテレビのニュースはダメなのか
新聞やテレビの情報をチェックするのは、半分正解で半分間違いです。短期的な投資の場合は間違いで、長期的な投資の場合は正しいです。
なぜ短期の場合間違いかというと、言うまでもないことですが「みんなそのニュースを見ている」からです。
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たとえば「STAP細胞が発見されたから、関係の会社に投資する」というのは、誰もが考えることです。
小保方さんのSTAP細胞のニュースが流れた時点で、もうこの発想は古いのです。
やるなら、彼女の偉業がニュースになる前からそれを把握して、先に投資しておかないといけないのです。
そして、ニュースが流れた時に「売る」のです。つまり、ああいうニュースが流れる時というのは、一見「買い」のタイミングに見えますが、全然違うのです。
あれは「売り」のタイミング以外の何でもないのです。
ああいう「皆が買いに走る場面」で売る側に回れる人が、投資で成功するのです。
そして、あの場面で売りに回るためには、もちろん事前に関連株を持っていないといけません。
なので、「いかに世の中に出回っていない情報を把握するか」「いかに世界の将来を予測するか」が大事なのです。
長期的な投資の場合は正しい
上に書いたように、短期的な投資をしている人がニュースを参考にするというのは間違っています。
これに対して、長期的な投資をする人が今後の世界の流れを読むために日経などを読む、ということは正しいです。
「研究のために読む」ということですね。
つまり、テレビや新聞などの情報は「ニュース」としての価値があるのではなく、「研究用の資料」としての価値があるのです。
世間ではニュースとしての価値があるかも知れませんが、投資の世界ではまったくないのです。
では、投資の世界の「ニュース」がどこにあるのかといったら、これはやはり「研究」しかないのです。
つまり、ほとんどの人が「情報」と思っていないようなデータから、その業界や会社の将来を予測し、自分でそれを「ニュース」に変えるのです。
誰もが「ニュース」と思うような情報を得たところで、それは人と同じ情報しか手にしていない、同じ発想しかしていないということなので、投資家として抜きん出るのは無理なのです。
まだ「ニュースになる前」の段階でそれをニュースだと見抜くような慧眼、それが必要なのです。
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現場を知っている人からの情報を大事にする
今、日本で有名な投資家の一人に瀧本哲史さんがいます。
投資家でありながら京都大学の教壇にも立たれている方で、『僕は君たちに武器を配りたい』というベストセラーでも知られています。
この本の中に書かれていた、瀧本さんの父親のエピソードが参考になります。
瀧本さんの父親も投資で利益を出していたのですが、利益を出した銘柄の一つに居酒屋の「天狗」がありました。
そこに投資した理由は簡単で、お父さんが瀧本さんに聞いたのです。「最近、天狗っていう会社が調子いいらしいが、お前使ったことあるか?」と。
そして瀧本さんが「天狗はかなりいいよ。僕の周りも好んで使ってるよ」という内容のことを答え、お父さんは一言「そうか」と言って終わりました。
それでお父さんは天狗に投資して、その後天狗の人気に火が付いたため、大きな利益を手にしたということです。
ここから学べることは、
・現場を知っている人から情報を得る
・信頼できる人の口コミなら、信じる
ということです。たとえばこの時、聞いた相手が瀧本さんではなく、ただのちゃらんぽらん大学生だったらダメです。
「あ、天狗ね。あれはパネーよ。マジおすすめ。買っときなよ、オヤジ」というのでは誰でも心配でしょう。
これは極端な例えですが、要するに「現場を知っていれば誰の声でもいい」というわけではないのです。
あくまで「信頼できる人」「確かな頭脳を持った人」の口コミが重要なんですね。
つまり瀧本さんの父親はそれだけ瀧本さんを信用していたということで、こうした些細なエピソードにも、氏が若い頃から大物だったということが感じられます。
(別にそういうエピソードに劣等感を感じたりする必要はないですが。笑)
*また、上の「マジオススメ」の大学生の声が重要な場合もあります。
そういう若者向けのサービスを提供している会社を判断する時ですね。
彼の「判断」が正しいかはわかりませんが、「一顧客の声」としてはとても意味があるわけです。
まとめ
最後に投資家の情報の集め方で重要なポイントをまとめると、
・ひたすら研究(世界全体、その業界、その企業)
・ニュースを頼りに短期的な投資をしない
・信頼できる人の口コミを信じる
ということです。ぜひ参考にしてみてください。
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