アクって体に悪いの?
一般的に”アク”は悪者扱いされますが、これが身体に良いと聞いたらどうでしょう。アクの正体はなんでしょうか。
アクと聞いて思い浮かぶのは、肉や魚などでしょうか。鍋をするときに出てくる「泡」のようなもので、このアクをとらないと汁が濁ったり、生臭さが残っておいしくありません。
食べ物を美味しくするためのアクぬき
野菜に含まれるアクとは何でしょうか。
アクを「灰汁」と書くことがあります。これは昔、草木灰(ワラ灰)に熱湯を通してこした汁を使って、野菜の灰汁を抜いていたことから来ているのですね。
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今でも地方に行くと、こんにゃくを作るときに化学的に合成されたものではなく、自然の灰汁を使うことがあります。
アクぬきというのは、自然に培われてきた、食べ物をおいしくいただく調理法の一つでした。
野菜に含まれるアクですが、タケノコやホウレン草に含まれるシュウ酸、これはエグ味のもとになります。また、キュウリに含まれる「苦味」のアルカロイド、そしてお茶や渋柿の「渋味」のタンニン。これらを総称してアクと呼んでいます。
アクがあるとおいしくなく、とても食べられたものではありません。しかし、このアクのほとんどは、私たちの身体にほとんど影響がないか、あっても、よほどたくさん食べないと影響がないものです。
アクぬきはしたほうがいいの?しないほうがいいの?
ワラビに含まれるアルカノイドは、発がん性があるので、アク抜きをした方が良いとされます。
それでも、春の時期になると、毎食一握りずつおかずに入れて食べ、それを何年も続けると、癌になる確率が高くなるという程度のものです。
昔の田舎で毎日のように食べているような環境でない限り、ほとんど影響はないのです。
生の大豆に含まれるサポニンは、抗酸化作用があり、血栓や動脈硬化などを予防する効果があります。このサポニンは苦みの原因であり、大豆を生で食べると苦みがきつくて食べられません。
しかし、火を通すことでアクも水に溶けて流出するため、ゆでこぼすとおいしくいただけるのです。
アクは、悪いものばかりではありませんので、やたらとアクを取ってゆでこぼすのは、栄養分を流し去っていることにもなるので、適度なアク抜きが大事です。
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